コラム

2013/06/29

変動金利と固定金利(新潟・SS)

変動金利と固定金利


▼新築住宅の折込広告等で「金利3年固定、35年払い、ボーナス返済無し」など、最近の変動金利を

用いた返済例のコピーを目にすると、現在の低金利が35年続く訳はないと思うのだが。


▼実際6月のフラット35の平均金利は2%を上回り、5月の1・8%より0・2%も上昇している。

また10年固定の変動金利でも同様に上昇している。これを受けてか関東では半数、関西では少数派と

いわれる固定派だが、最近ではローン希望者の8割が固定での借入を検討しているという。


▼一方で、変動金利は直ぐに上がらないとの報道もあり、現在ローンを組もうとする人を混乱させて

いる。理由は指針となる金利の違いで、変動金利は日銀がコントロールする「短期金利」、固定金利

は10年国債の価格で決まる「長期金利」を指標としており、金融緩和の真っ最中の日銀が短期金利を

上げる訳もなく、これが変動金利は上がらないという理由。


▼10年固定の変動金利を選択していても10年後、金利がどうなっているか判る人は誰もいない。固定

金利や変動金利は「どっちが得か?」で考えると恐らく一生答えが出ない。固定金利の支払いの多い

分は将来のリスクに対する保険料だと考えると、結論は出し易くなると思う。


▼過去の金利の推移から見れば、住宅ローンはまだまだ利用し易い状況。住宅の新築や借り易い金利

は裾野の広い住宅産業のみならず、経済に大きく影響する。急な金利の上昇は無いように思うが、景

気の回復と金利の上昇を複雑な思いで見守るよりは、固定金利で金利上昇の不安を無くしたうえで、

景気上昇を心から願うほうが健全のように考える。(新潟・SS)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら