コラム

2016/11/30

ものづくりに女性の感性(群馬・OS)

ものづくりに女性の感性


▼髪が伸びたので自分で少しだけ切っ た。失敗が怖かったので1㎝も切っていないが、妻は見てすぐに「自分で髪切った?」と言って笑う。たまに行く弁当屋で店のおばちゃんに「痩せたねー。あんたちゃんと食べてるの?」と心配される。普段しない腕時計を付けて母親に会うと「あら、いい時計してるのね。でも靴が汚いわよ」と。男と女は脳の作りが違うというが、よく気付くものだとほとほと感心する


▼最近業界では女性が建設現場を回り、安全対策が甘い箇所や汚れている所などを指摘している。男性から見て大丈夫だと思うところも、女性から見ると危ないということも多いという。やはり男性とは目の付け所が違うのだろう


▼働き手としても女性に期待するところは大きい。国や業界は昨年、女性が活躍する建設業を目指し、5年以内に女性技術者を倍増させる計画を立てた。支援策として女性用トイレの設置費の負担などを打ち出し、女性が働きやすい環境づくりに努めている


▼業界側も取り組むべき課題は多い。肉体的な負担を軽減するため、仕事の役割を明確にすることや週休2日の確保、メンタルのケアも欠かせない。キャリアアップや育児・介護に配慮した柔軟な働き方ができる仕組みも必要だ


▼能力のある女性は積極的に管理職へ登用し、女性が働きやすい職場づくりを主導してもらう。育児、介護などを抱えながらでも十分やれる、そうした成功例を増やすことが重要だ。その積み重ねが、いつしか「女性がいて当たり前」という雰囲気をつくっていく。女性ならではの視点と感性。ものづくりにもっと生かしてほしい。(群馬・OS)


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