コラム

2017/04/11

病乗り越え再起に期待(茨城・KN)

病乗り越え再起に期待


▼数年前から健康診断に胃部レントゲン検査が加わった。知人からは「かなり辛い」と脅されていたが、実際に体験してみると、なるほど確かに楽しくはない。気を紛らわせようとバリウムを新感覚の清涼飲料水と、検査中ぐるぐる回転するのも新手のアトラクションと思い込もうと試みたが無理だった。病院は遊園地ではない


▼とはいえ、そんな愚痴を言ってられないなと感じるようになる報道が昨年の暮れに飛び込んできた。プロ野球・広島東洋カープの赤松真人選手が胃がんにかかり摘出手術を受けることになったというのだ。34歳の赤松選手は筆者とほぼ同年代。他人事(ひとごと)ではないと感じるとともに、胃の半分を摘出するという大手術がアスリートに与える影響の大きさを考えると、心配を禁じえない


▼赤松選手は2004年に阪神タイガースに入団。なかなか一軍へ定着できない時期が続いたが、カープへの移籍をきっかけに走塁と守備のスペシャリストとして頭角を現す。ホームラン性の打球をフェンスによじ登って捕球したファインプレーは海外でも大きな話題になった。彼の不在はチームにとって大きな痛手だ


▼不幸中の幸いと言えるのはがんの発見が早く、初期状態だったということだ。早期発見に至ったのは、赤松選手が自主的に検査を受けたことが理由とのこと。赤松選手の好判断によるファインプレーと言えるだろう


▼胃がんが発覚直後の会見では「早く治して(復帰する)前例になるようにしたい」とコメントし、復帰への意欲を表明した。苦難は多いだろうが、無事復帰してまたグラウンドを駆け回る姿を見たいものだ。(茨城・KN)


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