コラム

2017/04/13

総合評価方式の拡大に期待(埼玉・SW)

総合評価方式の拡大に期待


▼ヤマト運輸が宅配便の基本運賃を引き上げる方針を固めたとの報道があった。荷物が増え続ける中、配達員不足が深刻化している。要因の一つはネットショッピングの隆盛だろう。店頭より価格が安いことも多く、自宅まで届けてくれるサービスも魅力


▼その煽りを受けている業態の中にCDショップがある。最近はCD不況とも言われる。ダウンロードによる購入ならばいいが、動画サイトなどでの視聴では収益には結びつきにくく、アーティストの創作活動にも影響が出るのではないか


▼先日、CDショップでCDを購入した。購入者には、店内で行われるミニライブの前方の観覧スペースが確保される特典に魅力を感じたのが購入理由。会計を済ませると、店員から「今日のミニライブ、楽しんでくださいね」と言われた


▼店員からすれば普通の対応なのかもしれないが、ありがたい配慮に感じた。「またこの店員さんから買いたい」と思わせられればお店の勝ちだろう。販売店でも人手不足はあろうが、このような気配りができる店員が働いているのだから、きっとこの店は就業環境が良いのだろう


▼公共工事においても「この工事(業務)はあの会社(担当者)に任せたい」と思っている発注者は少なくないはずだ。とはいっても、公共性が求められており、発注者のさじ加減で契約というわけにはいかない。総合評価方式がその役割を担わないだろうか。価格ではかなわなくとも、提案や技術力で価格の凌駕(りょうが)は可能となる。技術力を持った優良企業が、安定して事業を継続してもらうためにも、総合評価方式の拡大に期待がかかる。(埼玉・SW)


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