コラム

2017/06/13

各建設団体の課題(山梨・TH)

各建設団体の課題


▼毎年4月から6月に各建設関連団体の通常総会が開かれる。通常総会の議事前には必ず代表者のあいさつがあり、その団体の現在の課題が明らかになる


▼一番多かったのが県内の経済情勢。ある団体の会長は「景気は緩やかに回復しつつある。個人消費は弱めの動きが見られるものの、全体としては底堅く推移し、生産面は緩やかに増加している」と話した。昨年度よりも回復基調がみられるが、今後も各企業は、なお一層の経営努力が必要なのだろうと解釈した。出席者からは「あいさつからは、景気が良くなっているのか、悪くなっているのか分からない」と厳しい声があがった。これが正直な感想ではないだろうか


▼取材に行った多くの団体では、会員数が年々減っていることが課題だ。景気のせいなのか会員企業は、いつ会社を畳むのかとか、後継者がいないといった話題も。ところが2017年度の事業計画に移ると、若者会員の目が輝いた。親睦のための釣りやバーベキュー、ゴルフ大会など多くの行事は楽しみなのだろう


▼以前、県内代表企業の人材育成策を聞こうと、携帯電話販売店を手掛ける社長にインタビューをした。その会社の社員は平均年齢が30歳前後。社長は高卒を多く採用したいと話していたが、その理由について「高卒は大卒よりも早く社会に出る。当然スタートも早い。大卒には負けてほしくない」と熱く話した


▼どの団体も若者の人材不足が課題と嘆く。今後の景気の見通しも付かず、その打開策は見当たらない。来年度の通常総会のあいさつでは、「景気が悪い」と「人材不足」が少しでもなくなることを期待したい。(山梨・TH)


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