コラム

2017/06/16

担い手確保にはこれが必要(山梨・MK)

担い手確保にはこれが必要


▼「建設業の就業時間や日数が、今の若者が求めている週休2日になっていない。休日を取れないイメージを持たれている」。山梨県建設業協会や県建設産業団体連合会が会員に行った人材確保・育成に関するアンケート調査で、こんな意見が寄せられた


▼アンケートは経営全般について聞いたが、経営上改善すべき点で最も多かった分野は「人材面」。全体の81・7%が挙げた。具体的には「作業員(技術職員)の高齢化」「技術力向上への対応」「後継者がいない」が多い。担い手の現状については「不足」「大変不足」が合計約7割。不足している人材は若手技術者77・4%、若手技能者61・1%で、若者の確保に苦労している


▼では、若年者の入職促進や離職防止に必要なことは何か。回答では、労務単価の上昇、公共事業費の増額、安定的・継続的な発注など賃金や仕事量に関することが約4割を占めた。「給料、休日の確保を定着させ、工期に間に合わせて利益を上げるには、十分な単価が必要」との意見があった


▼そのほか入職促進に大事なこととして、建設業のPR、休日の確保を挙げた回答も多い。「適正な工程がなく、盆休みもない状態だと、若年労働者は離れる」と現実を訴える声も。「若者を雇用すること自体が最大の社会貢献であり、工夫であり、投資のはず」。この意見も耳に残る


▼人材の確保・育成には、現場の現実に耳を傾け、解決への道筋を示す必要があるだろう。弊紙では本日付で、担い手確保・育成の必要性など「建設業の未来」について考える特集号を発行した。日々苦闘されている読者の参考になればと願う。(山梨・MK)


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