コラム

2017/12/08

妊婦にレバーの変化(長野・JI)

妊婦にレバーは昔の話?


▼「妊娠中にレバーを食べるのは胎児に良くないらしいよ」と妻が血相を変えて話し掛けてきた。知人から聞いたのだという。妊娠後期から出産まで数カ月間、大学病院に入院。夜食は鉄分摂取のため毎日レバー料理だった。見舞いに行くたびに「夕食が美味しい」と話していた。しかしそれは15年前の話。子どもは何の問題もなく育っている


▼どうやらレバーに含まれる動物性ビタミンAの過剰摂取が良くないようだ。この15年でレバー摂取に関する考え方が変わったのかは不明だが、妻は困惑していた。まさに「かつての常識は今の非常識」。何にせよ過剰は問題だろう。バランスが大事なのは何でも同じだ


▼先日、動画サイトで自動車製造工場の様子を見た。製造過程のほとんどをロボットが作業している。何本もの腕が入り組んで自動的に作られる場面は印象的だ。人間は一部をサポートしているだけのように感じる。未来の世界では、建設分野も同様にほとんどが自動化し、人間は一部を担うだけの可能性もある


▼無人化施工で誰も乗っていない建設機械が稼動する姿はまだ一般的ではない。レーザースキャナーやドローン活用による測量も始まったばかり。つまり現状では「IT施工は特殊」と言える。その「特殊」が徐々に広まり発展して「普通」となるのも時間の問題と言えそう。建設分野で確保・育成すべき将来の担い手は、IT技術者なのかもしれない


▼あらゆる物事は変化する。そこに固定されたものはない。かつて特殊とか非常識と言われたものを普通と言えるように変化し、順応し続けることが生き残るためには必要なのだろう。(長野・JI)


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