コラム

2018/08/31

女性が活躍できる場所に(群馬・YT)

女性が活躍できる場に


▼東京医科大学が2006年から一般入試で女性受験者や浪人生の得点を減点していたという問題が大きな話題となった。同大学は、卒業生が医療の現場に進まないなどの理由から女性の入学者を減らすことが目的だったとして問題を謝罪。今後は得点調整を根絶するとしている


▼女性受験者への減点に対して多数ではないが「女性は結婚や妊娠出産で医師になってもすぐに辞めてしまう」や「力仕事・体力仕事になる診療科目もあり、女性医師では対応できない場面がある」などの意見が医師からも出ている。しかし実際にそうした実態があったとしても女性が働きやすい環境を整えることで対応するべきで、受験の段階で女性を差別する理由にはなり得ない。それ以前に女性受験者の得点を改ざんしていたことは、公平公正でなくてはならない試験制度そのものをおとしめてしまっている


▼視点を変えれば、力仕事・体力仕事を男性医師がせざるを得ない状況になっているのは「男性だから体力的につらい仕事をやらせてもいいだろう」という差別的な扱いをされているとも見えないだろうか


▼建設業界では、深刻な人手不足への対応として、女性が活躍できるような環境づくりに向けた活動を各地で積極的に展開している。以前と比べてさまざまな面で技術が進歩し、男性でなくてはならない場面が減り、性別に関係なく活躍できる環境が整えられ始めた


▼今まで女性が少なかった建設業界で女性が活躍できるというのは、働く全ての人に配慮した働きやすい業界になることと同じ。どうせなら誰もが働きやすい環境づくりを目指すべきだろう。(群馬・YT)


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