コラム

2018/10/06

神様なぜですか(山梨・OS)

神様なぜですか


▼きょうも元気だご飯がうまい。九月上旬まで夏が残っていたが、確実に秋の気配は近づいていた。のんびり休日を楽しみながら、空調の効いた部屋で好きなコンビニ弁当を食べる。ささやかな幸せを感じる瞬間だ


▼テレビをつける。なんだかんだ言って所詮他人(ひと)ごとと捉えているのか。映画に出てくるような壮絶な映像に現実味を感じられないのか。東日本大震災以降、感覚がおかしい。たくさんの家が壊れ土砂やがれきの山。そんな凄惨(せいさん)な光景を見ることに慣れてしまった


▼宮城や熊本、大阪、西日本の広い範囲で大災害に見舞われた。そして次は北海道だ。なぜこんなにも立て続けに起きるのか。同じ日本に暮らしているのに電気もガスも水道もガソリンも満足に使えない。好きなご飯にもありつけない。それどころか身内の安否すら分からない


▼映像を見て、もし自分に降りかかったらと思う一方で、実のところ何も心配していない自分もいる。悲しいかなわが身に降りかかるまでは本当の怖さや苦しみは分からないのだろう。北海道で起きた未曽有の大災害。復興の先頭に立つであろう建設業者は大丈夫だったのか。少なからず被害は受けただろうが実働はできるのか


▼インフラを担う公益企業はもちろん、建設業界の事業継続力は他の業界と同じでは困る。日頃から有事に備えているとはいうが、もう一度大災害を想定し体制を見直してほしい。ここまでの災害となると被災者が頼れるものは少ない。公共サービスは限界。災害派遣部隊もいっときのものだろう。継続的に街の人々の力になれるのは建設業。こういう時こそ業界の底力に期待したい。(山梨・OS)


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