コラム

2018/10/10

現金の使いどころ(新潟・YY)

現金の使いどころ


▼他の先進国に比べ、まだまだ現金主義といわれている日本でもクレジットカードや電子マネーの利用者は確実に増えている。キャッシュレス決済が広がり、多額の紙幣を財布に入れて持ち歩くことは少なくなり、重い硬貨は邪魔者になることも。ただ現金以外での決済は電気があってこそ使えるものが大半だ


▼9月6日に発生した北海道胆振東部地震。厚真町を中心に道内5市町で41人が犠牲となった(9月25日現在)。また苫東厚真発電所が緊急停止したことで北海道電力内での需給バランスが崩れ、道内全域が停電。市民生活に大きな影響を及ぼした


▼電気が止まったことで、北海道ではクレジットカードや電子マネーでの決済が行えない上、ATMを利用して現金を引き出すことができなくなった。テレビのニュースでは「家中の現金をかき集めてきた」とインタビューに答えていた人も。北海道の停電は震災から2日後の夜までに99%解消。9月末現在で稼働していない2号機(60万キロワット)の復旧は10月中旬とのこと


▼災害時の備えとして、高額の紙幣よりも千円札や小銭で現金を持っていたほうが便利だという。店側が釣り銭を用意できない場合も多いからだ。万が一の場合を想定し、たんす預金だけでなく一定の現金を財布の中に準備しておくに越したことはない


▼災害のたびに現金の有用性が見直されることがあっても、便利なキャッシュレス決済はどんどん広がるだろう。たかし君は500円をチャージした電子マネーを持ってコンビニエンスストアへ行き…なんて算数の問題がこれからの小学生には馴染(なじ)み深いかもしれない。(新潟・YY)


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