コラム

2019/10/05

開け、建設の花(茨城・RN)

開け、建設の花


▼ゴールデンウイークとお盆休みに、友人が東京から茨城まで会いに来てくれた。特急に乗って約1時間半、数千円かかる距離は、お茶でもと気軽に誘えるほど近くはない。茨城に移住してからは、友人と会いたいときは自分が東京に行くものだろうと何となく思っていたので、とてもうれしかった。ひたち海浜公園や徳川ミュージアムなどを案内し、楽しい時間を過ごした


▼ふと学生時代に習った『論語』の「朋(とも)有り、遠方より来る。また楽しからずや」の一節を思い出す。「仲間が遠くから訪ねてきた、これほどうれしいことはない」。まさにこれと同じ状況。当時はさほど気に留めていなかった言葉だったが、今回身をもって経験したことで実感を伴って理解できた


▼遠い昔と現代で時間的な隔たりがあっても、やはり人間は変わらないのだなと思う。たくさんの経験や知識を吸収していくことが人生の道を広げ、豊かにする。「あの体験があったから今の自分がある」というような人生の大きな転換点になることも


▼建設業界でも若い世代などに建設の世界を体験してもらおうと「建設フェスタ」をはじめさまざまなイベントや体験学習を行っている。こうした取り組みはさながら種まき。地道に続けていくことが大きな変化を起こす


▼建設を体験したことは一人一人の心の中に種として埋め込まれ、いつか花開く。進路選択の時に建設業界へ入るきっかけとなる人もいるはずだ。たとえ入職しないとしても「あの時、建設業の人が教えてくれたな」という思いが人生の糧になり、業界へ温かい眼差しを送る、良き理解者を増やすだろう。(茨城・RN)


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