コラム

2021/04/03

火星と建設業の未来(群馬・YT)

火星と建設業の未来


▼2月18日、アメリカ航空宇宙局(NASA)の探査機「パーサヴィアランス」が火星への着陸に成功した。2020年7月に地球を離れ、約半年で到着。次々と火星からの画像が地球へ送られてきており、荒涼とした大地を見ることができる


▼4月には、火星で初めてとなるヘリコプターの飛行試験も始まるとのことで、成功すればさらに火星の謎が解き明かされていくこととなるだろう。パーサヴィアランスの目的は多くあるが、水や生命の痕跡の有無などの発見が特に期待されている


▼火星は古くから東西問わずに占星術などで特別な扱いを受け、研究が進められていた。しかし、質量は地球の約10分の1、気体は二酸化炭素が主成分で砂嵐が吹き荒れているというのが分かってきたのは、ここ最近ではないか。夜空を見上げて見える惑星に探査機があり、さまざまな情報をこちらへ送っていると考えると不思議な感覚だ


▼19年には日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)や鹿島建設などが、月での有人拠点建設を目指した無人建設機械の研究結果を発表。遠隔操作と自動運転のシステムを活用し整地や掘削、覆土などの無人化システムを研究していた。ICT建機の発展版ともいえる。これからさらに普及が進めば、建設業に就職する誰もが宇宙で働く技術を身に付けることになるかもしれない


▼このまま研究が進んでいけば、人類が本格的に宇宙へ進出するのもはるか遠い先の話ではないだろう。建設業が果たす役割は宇宙へ行っても変わらない。未来の建設業に就職したときには、工事先が火星となるのが当たり前となるかもしれない。(群馬・YT)


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