コラム

2021/04/10

あっちとこっちを結んで(群馬・TH)

あっちとこっちを結んで


▼日本で最も長い橋をご存じだろうか。東京湾アクアラインの一部、アクアブリッジがそうだ。千葉県木更津市側の約4・4㎞区間が橋に当たる。しかも、区間内の橋桁はわずかに5つしかないというから驚きだ。では、2位はどこだろう。兵庫県にある明石海峡大橋。全長3・9㎞で、構造形式は3径間2ヒンジ補剛トラス吊橋。中央径間は1991mとなっており、世界最長の吊り橋だ


▼もう一歩、視野を広めてみよう。世界最長の橋はどこにあるだろうか。陸上の高架橋としての最長は中国の丹陽-昆山特大橋(たんよう-こんざんとくだいはし)で、全長164・8㎞。道路橋としての最長は、タイのバーンナー高速道路があがる。全長54㎞だ。また、中国にある港珠澳大橋(こうじゅおうおおはし)は海上橋として最長を冠しており、全長約50㎞


▼ここまでに紹介した橋はどれもスケールが大きく、渡ること自体が思い出になるだろう。いつかは渡ってみたいと思いをはせる。そして、逆に考える。日々の生活の中で、どのくらい橋を渡っているだろうか


▼自宅から職場まで、必ず跨線橋を渡る。取材で各地を転々とすれば、大小数えきれないほどの橋を渡ることになるだろう。休日にしても、買い物に行く際などに橋を使用する。橋を使用しない日の方が珍しい


▼高度経済成長期に整備した橋たちは一斉に更新の時期を迎えている。各自治体が限られた予算の中で、橋梁長寿命化事業として安心・安全な交通インフラの維持に努めている。長寿命化に関わる予算は安くない。当たり前のように渡れる橋があることに感謝し、今後も大切に使い続けていくための方法を考えていかなければならない。(群馬・TH)


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