コラム

2021/12/28

金の輪が広がるように(東京・KK)

金の輪が広がるように

▼日本漢字能力検定協会が発表した、2021年の世相を表す「今年の漢字」は「金」に決まった。2位の「輪」とは、わずか118票差。過去最少の大接戦だったが、どちらが1位でも納得できたのではないか。まさに今年を象徴する漢字と言える

▼予想外の事象により、1年間の延期を余儀なくされた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会。その中で結果を残すことは、並大抵の努力ではなかったはずだ。金メダルを取れなかったとしても、頑張った関係者には、みんなに金メダルをあげたいと思う

▼世界規模のイベント開催に当たっては、気が遠くなるほど多くの人が携わる。何年も前から準備を進め、滞りなく終了させた後には後片付けも行う。安全に開催できるのは、人知れず成功のために動いている関係者がいるから。会場やインフラ整備の担い手にも感謝の金メダルを贈りたい

▼ところで金と輪を使った言葉として思い浮かぶのは「金輪際」。仏教用語で「物事の極限」という意味を持つが、一般的には強い決意を持って否定する意味で使われることが多い。この1年を振り返れば、思い出したくない不祥事や災害も数多く発生しており、同じようなことは金輪際起こらないでほしいものだ

▼さて本年のコラムはこれが最後となります。日々のご愛顧にあらためて感謝申し上げます。2022年は岸田政権が打ち出した経済対策を実行に移し、成長と分配の好循環による「新しい資本主義」の実現につなげる段階に入ります。適切な賃「金」上昇の「輪」が広がるような、明るい未来が見える1年になることを願っています。(東京・KK)

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