近く基本計画委託(太田市)
金山城跡整備事業


 金山城跡の整備事業を計画している太田市文化財課は、専門委員会や文化庁との協議を進めており、近く基本計画を委託する方針。また、今年度は、基本計画の他に、9通路の整備工事費や用地取得費など総額2億5400万円を当初予算に計上している。今年度は、早ければ12月にも9通路の園路整備工事(延長50m強)を発注するほか、引き続き測量や埋蔵文化財発掘調査を行い、調査の済んだ箇所から整備に入る計画で、補正予算等で工事費の追加も見込んでいる。総事業費には30億円を試算している。
 
 同事業は、中世史・城郭史・考古学・建築史・造園史などの専門家による委員会及び文化庁・県教育委員会の指導により、戦国時代末期、金山城の廃城時の姿に復元の主眼を置き、史跡金山城跡調査整備専門委員会で詳細の検討を進めている。これまでに大手虎口の石垣や、日ノ池の石敷きなど第1期工事が平成12年度に完了。整備に当たり、文化財保護法によって指定された国の史跡であるため、学術的に十分な裏付けが求められ、テーマパークなどと違って、イメージだけで石垣や建物を作ることができず、史実や学習の観点から、現時点で明確になっている歴史学・考古学・建築史学などの学問の成果に基づき、整備されている。また、発掘調査で礎石や柱穴が発見されても常に建物を復元できるとは限らず、学問的・資料的に十分な裏付けのないものを作ることは認められていない。そこで、国指定重要文化財の修理や国指定史跡内における建物復元にあたっては、文化庁の諮問機関である建物復元検討委員会で認められたもののみが許可されており、整備は、発掘調査の成果を元に、専門家による十分な調査検討が行われた上で、復元整備を実施。その手法のひとつとして、実物大の模型を作り、研究の進展によって、改められる可能性もある。
 計画では、平成6年度(発掘調査は平成4年度開始)から平成12年度までを第1期として、日ノ池から西方の物見台までの間の整備を完了。平成13年度からは、物見台下堀切と西城との間の通路・園路整備を進め、将来的には、第2期・第3期整備として大手道や実城・西城周辺の整備も視野に入れた計画を検討。総事業費30億円を試算している。しかし、これらの計画は土地公有化の進展や国・県からの補助金を含む予算の状況、さらには発掘調査で発見される遺構・遺物の内容などにより、整備の着手時期・期間・内容とも、見直しが図られる可能性もある。今後は、西城や本丸の復元のほか、通路整備を進めていき見附出丸の通路、曲輪・食い違い土塁などを再現していき、遺跡の保護を最重点課題として、史跡の積極的な活用を図るための整備を進めて行く予定。
 第2期整備に向けた基本構想は文化財保存計画協会(東京都渋谷区恵比寿西1−9−6電話03−5458−1881)が担当している。
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この情報は「群馬建設新聞」2005年8月5日付紙面に掲載されました。

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