不調相次ぎ緊急対応(国土交通省利根砂防)
10月に工事希望型で
下久保地区工事用道路・再不調は見積もり
国土交通省利根川水系砂防事務所は、「H20下久保地区工事用道路工事」と「H20御巣鷹堰堤群管理用道路工事」を、10月上旬にも20者を指名した工事希望型指名競争入札で発注する考えだ。発注規模は、下久保地区工事用道路工事が6000万円から1億円、御巣鷹堰堤群管理用道路工事が6000万円以下を見込んでおり、年度末までに完成させたい意向。両工事とも、今年度に公告したが、いずれも応募者不足のため不調に終わり、その対策として応募者を広く求めるため、県内のほか埼玉県の事業者も対象とするなど緊急的に対応する。
「下久保地区工事用道路工事」を巡っては、6月に集水井工事と合わせ、一括で公告しており、また、先月には工事用道路工事単独で公告。昨年度から数えて計3回公告したが、いずれも不調に終わった。「御巣鷹堰堤群管理用道路工事」も先月に公告したが、同様だった。このため、同事務所では一般競争入札での発注は困難と判断し、工事希望型指名競争入札へと切り替える。
同事務所の担当者は「建設業者は、まず地元の自治体、次に県を優先し、国の仕事は後回しにされる傾向にあるようだ」と分析しているが「不調になった仕事に旨味がないのかもしれない。もしくは、公告したタイミングが悪かったのかもしれない。手があがらない理由がはっきりとはわからない。『工事はやりたいけど、人員が配分できない』という声も聞く」と悩んでいる。
下久保地区工事用道路工事は前回公告分と同様に「難工事指定」の付加価値をつける。「難工事指定」となった場合は、完工後の工事成績評価点が70点以上に達した際、今後の総合評価落札方式で「難工事指定」となった工事に、5点のボーナス加点がされる。同事務所では今後、河川工事のほぼ全部を対象に「難工事指定」し、ワンデーレスポンスもあわせて導入していく方針だ。
また、総合評価落札方式では、今年度から表彰を受けた際に、点数が3年にわたり累積する方式を採っている。たとえば「優秀工事技術者表彰」を受けた場合、5点が加算されるが、従来は翌年度以降に受賞しても累積されず5点のままだった。加算の効力は3年間。今年度から点数を累積していく方式を採っているため、仮に3年連続で受賞した場合は15点の評価点を得ることができる。担当者は「このような制度があるので、活用していただきたい。あまり知れ渡っていないように感じているので、周知徹底させていきたい」と話す。
下久保地区工事用道路工事はL約200mの整備となる。一方の御巣鷹堰堤群管理用道路工事は、補償付け替え歩道の整備。同堰堤群の第1・第3・第4砂防堰堤を乗り越えるための整備となる。第1はL166m、第3はL84m、第4はL91mが対象。
なお、また不調となった場合、同事務所は見積の提出を求める方式にすることを見越している。
【解説】
一般競争入札で参加者が集まらない原因は、一般的に大きく2つ考えられる。1つは、その工事を受注するメリットがないこと。利益がでない、難工事が予測されるなど。もう1つは、受注したくてもできない何らかの理由が受注側にあること。公共事業費の削減が続き、各建設会社もそれにあわせて規模を縮小したため、監理技術者が確保できずに受注件数に限界があるとする考え。さらに、余り論じられることはないが、業者数の減少である。公共事業費が急激に減少したため、地区によっては建設会社が急減し、適切な競争環境が確保できないこともある。これは、地域要件を緩和することで解決する点もあるが、いずれにしても、建設会社の受注環境は大きく変わっており、生き残りへ向けた選別受注は今後も進むと見られる。
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この情報は「群馬建設新聞」の2008年9月2日付紙面に掲載されました。
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