2016/07/07
(社)全国中小建設業協会 草野新専務理事インタビュー
建設業の課題について「一番の問題は若手が入ってこないこと」と話す全国中小建設業協会(全中建)の草野光年専務理事。現在、各団体・企業が若年者確保に懸命に取り組んでいるが、「業界全体で進めていく必要がある」と話す。公共工事予算の削減は止まり、本年度も補正予算が編成される見通しで、「(業界にとっては)プラス要因はある」としながらも、「地方自治体も含めて受注は厳しい状況にある」と指摘。
歩切りについても一部の会員企業からは「まだある」と意見も出されている。秋から始まる本部・支部の意見交換会で実態をよく聞き、国に対しても「言うべきことは言っていきたい」と話す。地方・中小の建設企業が「地域に根ざし、しっかりと活躍してくれるようになればいい」。
昔と比べて「働き方が変わってきている。ネットの普及などでデスクワークが主の仕事も増えている。その中で、ものをつくるという仕事の価値観をどう伝えていくか。大学や高専生、さらにもっと下の学生から、現場や完成した施設を見てもらうことが大事」と業界のPR活動の必要性も訴える。
(プロフィール)
くさの・みつとし
1969年建設省東北地方建設局郡山国道事務所採用。国土交通省会計課公共事業予算執行管理室長などを歴任。07年退職。同年、建設コンサルタンツ協会総務部長、翌年から同協会理事兼事務局長。16年6月から現職。趣味は、山登りと映画鑑賞。