電設協 後藤清新会長新任インタビュー「人材確保、地位向上へ」
本年10月に日本電設工業協会(電設協)の新会長に就任した後藤清氏(関電工会長)は、就任インタビューで今後の抱負やビジョンなどについて語った。
「技術者屋らしく地道に取り組んでいきたい」。行動する電設協を掲げて精力的に活動した山口学前会長の後を引き継ぎ、身の引き締まる思いと謙遜しながらも、「電気設備業界の地位向上と電設協に入って良かったと思われる具体的な成果を上げたい」と意欲を見せる。
大きな課題となっている人材の確保・育成については、「人があって初めて成り立つ業界」と危機感を募らせ、「いかに若い人に関心を持ってもらえるのか。魅力ある業界に映るのか模索していきたい」と話す。人材確保に欠かせない働き方改革は、積極的に進めていかなければならないとし、「今の時代、若い人を引き付けるには休日の確保が不可欠で、人材確保をする上で必要条件になる」との認識を示した。
電設協ではタスクチームを作り、働き方改革に関するさまざまな調査を実施している。11月中に初会合が開かれる働き方改革専門委員会で、年度内に具体的な計画をまとめる。「複合的な要因があるため、われわれだけで改革はできない。他の団体と連携して取り組んでいきたい」と強調した。
後藤会長は、「電気の重要性をもっとアピールし関心を持ってもらうことも大切。また本業に近い領域で新たな事業展開を検討していきたい」と意気込みを語った。
【略歴】ごとう・きよし
1976年東大大学院電気工学修士課程修了、同年東京電力入社。2006年執行役員技術開発研究所長、08年KDDI執行役員。11年4月に関電工顧問に就き取締役兼専務執行役員、代表取締役副社長などを経て、17年4月から代表取締役会長。67歳。趣味はゴルフと映画・絵画鑑賞。