日建連 水島久尾土木工事技術委員長インタビュー「技術の伝承とレベル向上を」
日本建設業連合会(日建連)土木工事技術委員長に就任した水島久尾氏は「日建連のスローガンである”確かなものを地球と未来に”を引き継ぐために技術の伝承とレベル向上は欠かせないもの。限られた投資を有効的かつ効率的に取り組み、研修による土木技術者のレベルアップ、次世代を担う若手技術者の確保等の課題に取り組む」と抱負を語った。
土木工事技術委員会では、コンクリート技術、土木技術開発、土木技術研究、環境技術、土木技術研修、土木情報技術の6部会で各種研究・研修会を実施していることを紹介した上で「国交省、学識経験者、コンサルタント、メーカーとともにコンクリート3工法のガイドラインを策定した。建設コンサルタンツ協会と共催で、CIM導入ガイドラインと合わせた説明会を全国で10回開催し、活用促進を図る」と今年度のポイントを説明した。
担い手確保については「研修会への講師派遣、講習会や現場見学会を通じた技術の継承に取り組み、工学部系大学生を対象とする出前講座を実施。日本全国にある土木遺産を紹介する冊子を作成して土木技術の魅力を広く伝えるべく活動する」と方針を述べた。さらに小学生を応募対象とする未来の土木コンテストの開催に触れ「来年1月に最終選考会がある。子供たちの面白いアイディアを実現する土木の実行力をアピールできる良い機会」と意欲を示した。
会員企業への期待・要望に関しては「将来へ向けた大きな課題を解決するためには、産学官の連携あるいは他産業との連携が必要。会員企業の皆さんには他団体との意見交換会や協同の検討会等に積極的に参加してしていただきたい」と協力を要請した。
【略歴】
みずしま・ひさお
1945年10月24日、富山県生まれ。1968年3月芝浦工業大学土木工学科卒、同年4月大豊建設㈱入社。2008年6月同社、代表取締役執行役員社長。2017年3月日本建設業連合会・土木工事技術委員長就任。