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市の若手技師が仕事の魅力語る

2017/03/17 長野建設新聞

松本市建設部は15日、市の土木、建築、電気、機械の技術職の仕事紹介と、そうした市の技術職に興味を持つ学生との座談会を松本市美術館で開き、仕事の魅力ややりがいをアピールするとともに学生と技師が交流して理解を深めた。

この仕事紹介・座談会は初めて開催したもの。市はホームページをはじめ、県内の学校には直接参加を呼び掛けた。参加したのは県内の高校生7人、県外の大学生7人、大学院生1人の計15人で、職種別では土木3人、建築5人、電気3人、機械4人。

冒頭、小出光男建設部長はあいさつで、「このイベントは、市の技術職の魅力を伝えて、ぜひ松本市職員として一緒にまちづくりをしてほしいと初めて企画した。街の中の道路、河川、橋梁といった目に見えるものは技術者の仕事であり、水道といった目に見えないものも技術者が関わっている。そして10年、20年、さらに100年先を見つめて計画や設計、維持管理まで技術者には総合力が必要となる。座談会ではこうした技術者と近い距離感でざっくばらんに意見交換してほしい。そして皆さんがどんな仕事をしたいか考えるきっかけにしてほしい」と有意義な機会となるよう期待した。

技術職の仕事内容の紹介では、同市の5人の若手技師が土木・建築・電気・機械の仕事を紹介した。建設課の山﨑さんは、自身が設計に関わった市道8126号線の拡幅事業や女鳥羽川の原橋の修繕事業をスライドを用いて説明。山﨑さんは「私たちの仕事は社会基盤整備というやりがいのある仕事だとよく言われるが、実際やってみて、地元の人から『いい道路ができてよかった』と声をかけられ、そういう意味でもやりがいのある仕事だと感じる」と語った。維持課で道路の維持管理を担当する西谷さんは「現場第一で自分の目でよく見て対応していく。現場が好きな人には楽しいと感じる職場です」と仕事の魅力を説明。都市政策課の立野さんは、市が策定した立地適正化計画について、自身が地元のラジオ番組に出演して説明すると報告した。

続いて行われた座談会は、土木・建築と電気・機械の2班にに分かれて実施。学生から市役所の職員を目指した理由を聞かれるた技師は「自分のやってきた仕事を活かしつつ人に役立つ仕事を考えた」といった回答や「公務員は堅苦しいイメージがあるが、技術職はそうでもない(笑)」といった現場の声も。また、県内の別の自治体出身の職員は「松本市にあこがれをもっていた」といった回答や、千葉県から参加した学生は「祖父の実家が松本市にあり魅力を感じた」と、松本市に魅力を感じるといった声も聞かれた。技師から「技術職のうち半分くらいは民間でやっていた人で、年齢層も幅広い」と発言すると学生からは「公務員と民間を経験されて、公務員のやりがいや充実度は?」と聞かれると「建築、土木でも民間ではできないことが多い。計画から携われることも公務員ならでは」と答えた。「市役所に入るため、高校生、大学生でどういう勉強をしたらよいか」との質問に技師は答えに詰まりながら、自身の経験を交えながら一つひとつ丁寧に回答した。

座談会を終えて小出部長は本紙の取材に「関心の高さを示した。次回の開催も検討していきたい」とコメントした。


【写真=市の若手技師の話を熱心に聴く学生ら】

市の若手技師の話を熱心に聴く学生ら

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