小柳建設㈱と日本マイクロソフトは20日、ホログラフィックコンピューター「Microsoft HoloLens(マイクロソフトホロレンズ)」を活用した「Holostruction(ホロストラクション)」プロジェクトの推進に連携することを発表した。同日に開かれた記者発表では、試作機の披露と体験を行った。
目の前の現実世界に3Dのホログラフィックを重ねて表示できるマイクロソフトホロレンズを使い、建設現場の膨大な資料や図面、写真をホログラフィックにより可視化し、計画から施工、検査、メンテナンスまでの透明性確保や情報共有の円滑化、資料の少量化による生産性の向上を図る。
プロジェクト推進に向け両社は、小柳建設が施工する永田新橋の架け替え工事の図面をベースに試作機を製作。今後、現場での実装に向けて連携してさらに開発を進めるほか、6月ごろには、発注者を対象にした体験会の開催も予定している。
同日に開かれた記者発表で、小柳卓蔵社長は、「これまで建設業で仕方ないとされていたことを壊し、地域や子どもから尊敬されるカッコイイ建設業を目指したい」と述べた。今後については「使えなければ意味がない。スピード感をもって開発を進めたい」と語った。
ホロレンズを活用したプロジェクトは日本では日本航空に次いで2例目であり、日本マイクロソフトの平野拓也社長は「地方の企業が最先端の技術に手を上げることは意義とインパクトがあるしっかり支援していきたい」と話した。
【写真=ホロレンズ活用イメージ(小柳建設ホームページより)、両社が開発に連携】