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17年度の県交通安全実施計画/信号機改良や歩道整備

2017/04/27 山梨建設新聞

 国や県、鉄道事業者など県内の交通関係者で組織する県交通安全対策会議が25日に開かれ、2017年度の交通安全実施計画をまとめた。道路交通対策では、県警察本部が交通管制機器などの更新(42基)、交通信号機の改良など(87基)を、国土交通省甲府河川国道事務所が歩道整備などを、県道路整備課が国道140号改築などを推進する。


 甲府河川国道では、新規に国道20号上阿原交差点改良(右折レーン移動。甲府市)、国道139号鳴沢地区歩道整備(L200m)に着手し、17年度は設計を行う。

 鉄道交通の対策では、東日本旅客鉄道㈱(JR東日本)が・斜面対策や橋梁の耐震補強などを、富士急行㈱が軌道道床改良(355m)などを実施する。

 踏切道の交通安全対策では、JRグループが中央線の舗装修繕、身延線の電子踏切化を推進。富士急行㈱でも踏切道敷板の整備、踏切防護柵の取り替えなどを実施する。

 交通安全実施計画は関係者が毎年度作成しており、県交通安全対策会議で審議し、決定した。

    ◇

 17年度の県交通安全実施計画のうち、主なハード事業は次のとおり。


道路交通の安全対策


 【県公安委員会(警察本部交通規制課)】

 交通事故防止、自己危険箇所対策、新設道路対策、通学路対策、信号機などの交通安全施設の改良・更新などを推進する。

 ◆特定交通安全施設等整備事業

 ・交通管制機器などの更新(42基)=1億645万2000円

 ・交通信号機の改良など(87基)=1億2568万80000円

 ・その他=2億8378万円

 ◆県単交通安全施設等整備事業

 ・交通信号機(9基)=6294万9000円

 ・道路標識(39本)=6295万円

 ・道路標示(9万8939m)=7508万3000円

 ・その他=8848万6000円

 【国土交通省甲府河川国道事務所】

 公安委員会や関係機関と連携し、道路の改良、道路標識、区画線などの整備を推進する。

 ◆交通安全Ⅰ種事業=4億8600万円

 ・国道20号四方津地区歩道整備(上野原市)=5100万円

 ・国道20号初狩地区歩道整備(大月市)=5100万円

 ・国道20号上阿原交差点改良(甲府市)=600万円(新規事業化)

 ・国道20号武川歩道整備(北杜市)=3600万円

 ・国道52号鰍沢地区歩道整備(富士川町)=6000万円

 ・国道52号貢川地区歩道整備(甲府市)=3600万円

 ・国道138号山中湖自転車歩行者道整備(山中湖村)=1億800万円

 ・国道139号鳴沢地区歩道整備=300万円(新規事業化)

 ・国道139号上暮地歩道整備(富士吉田市)=6000万円

 ・国道139号都留文大入口交差点改良(都留市)=2400万円

 ◆Ⅱ種事業=5億4200万円

 【県耕地課】

 基幹農道や耕作道路まで、地域の特性を生かした整備を進める。農道の安全対策は、特に防護柵や標識などの安全施設を重点に整備する。

 ◆国庫補助農道整備(30地区、8501m)=17億3623万円

 ◆県単農道整備(400m)=2億4190万2000円

 【県治山林道課】

 軟弱路肩、急カーブ、法面崩落などの改良・舗装、ガードレール、落石防護施設、標識板などの設置・修繕を行う。

 ◆国庫補助事業

 ・林道改良(4路線、370m)=1億5943万4000円

 ・林道舗装(3路線、1100m)=7810万円

 ◆県単事業

 ・林道改良(52路線)=9599万4000円

 ・林道整備(10路線)=215万円

 【県道路整備課】

 高規格幹線道路、地域高規格道路、国・県道で道路拡幅、歩道整備、交差点改良などを行う。

 ◆国道橋梁改築(国道140号ほか1路線)=26億6387万5000円

 ◆緊急道路整備改築(割子切石線ほか56路線)=79億8019万5000円

 ◆広域連携道路事業(高畑谷村停車場線ほか29路線)=17億4350万円

 ◆県単独道路改築(甲府南アルプス線ほか49路線)=19億5157万8000円

 【県道路管理課】

 緊急輸送路に指定されている道路を中心に防震災対策工事を実施する。

 ◆緊急道路整備修繕(国道140号ほか46路線)=34億5703万9000円

 ◆広域連携道路修繕(国道140号ほか14路線)=3億3872万7000円

 ◆緊急道路整備修繕事業(交通安全関係)

 ・歩道(工事1・3㎞、用地補償、測試)=7億2289万1000円

 ・交差点改良(工事1カ所、用地補償)=2億3889万1000円

 ・安全施設(工事一式)=5983万4000円

 ◆広域連携道路修繕(交通安全関係)

 ・歩道(工事一式)=5222万2000円

 ・安全施設(工事一式)=539万5000円

 ◆県単独交通対策道路事業

 ・交差点改良など(甲府精進湖線ほか)=1億7136万円

 ・事故危険箇所対策(甲府韮崎線ほか)=3925万7000円

 ・標識、区画線、防護柵など(甲府韮崎線ほか)=1億2313万1000円

 【県道路公社】

 ◆道路施設の整備

 ・防護柵設置、補修(0・5㎞)=1600万円

 ・区画線設置、補修(16㎞)=720万円

 ・舗装補修(4万㎡)=2億円


交通環境の整備


 【県道路管理課・警察本部交通規制課】

 ◆交通安全施設の整備=信号機改良や道路標示など施設更新を推進する。

 ◆高度道路交通システム(ITS)の推進=交通情報収集提供装置(光ビーコン)の更新、安全運転支援システムの整備基盤の充実を図る。

 【甲府河川国道事務所】

 ◆歩行者などの通行の安全対策の推進=ハンプや狭さくの設置など。

 ◆歩行空間バリアフリー化の推進=歩道の整備、歩道の段差、勾配などの改善。

 ◆幹線道路などの交通の安全と円滑の確保=第4次社会資本整備重点計画(16年度~20年度)における事故危険箇所(直轄14カ所)の事故原因に沿った効果的な各種対策の推進。

 ◆交通安全施設の整備・更新=区画線の更新。道路標識の更新など。

 【県都市計画課】

 交通弱者である老人や子どものスポーツ・レクリエーション施設、遊び場となる公園施設の長寿命化を推進する。

 ◆都市公園の整備

 ・大規模公園(富士北麓、富士川クラフト、曽根丘陵、桂川ウエルネスパーク)=2億500万円

 ・都市基幹公園(小瀬スポーツ、緑が丘スポーツ、御勅使南、笛吹川フルーツ、舞鶴城)=4億2094万2000円

 ◆都市計画道路(街路)の整備

 ・県施行(15路線21カ所)=23億9567万9000円

 ・市町村施行(3路線3カ所)=26億2650万円


鉄道交通の安全対策


 【東日本旅客鉄道㈱】

 鉄道交通の安全対策として、近代化と共に線路の強化・ロングレール化、信号保安設備の向上などを推進する。

 ◆防災関係

 ・斜面対策や橋梁の耐震補強

 ◆駅利便性向上

 ・塩崎駅南北駅前広場整備

 ・小淵沢駅改良工事

 ◆立体交差工事

 ・甲府駅構内こ線道路橋改築

 ◆乗り心地向上

 ・ロングレール延伸工事

 ・マクラギなどの材料交換

 【東海旅客鉄道㈱】

 路線の強化、災害防止対策などの鉄道環境の整備を強化推進する。

 ◆路線の安全=線路の定期的な検査と保守、保守作業の機械化、検査の装置化・システム化により軌道の強化・改善に取り組む。

 ◆雨対策=盛土や切取区間の法面にコンクリートなどの防護工や排水を促進するための排水設備を行う。落石が発生するおそれがある箇所は落石防止工を整備する。

 【富士急行㈱】

 施設の近代化、軌道の強化など鉄道環境の整備を強化推進する。

 ◆軌道強化

 ・軌道道床改良(355m)

 ・コンクリート枕木化(145本)

 ・合成枕木化(100本)

 ・重軌条化(175m)

 ・重軌条化(ポイント部、1カ所)

 ・ホーム点字タイル設置(バリアフリー化。240m)

 ◆電路施設整備

 ・コンクリート柱化(20本)


踏切道の交通安全対策


 【JRグループ】

 踏切施設の整備(舗装修繕)を実施する。

 ◆中央線関係=舗装修繕

 ◆身延線関係=電子踏切化

 【富士急行㈱】

 自動車通行量の多い踏切道を中心に踏切保安設備、注意柵、看板などの施設改善、停止線などの設置を行う。

 ◆視認性向上による安全対策

 ・警報機の取り換え、警報灯のLED全方位化、夜間点滅灯の増設

 ・遮断棹の視認性向上(タレベルトの設置、反射灯、反射テープの張り替えなど)および大口径化

 ・停止線の設置要請

 ・踏切防護柵の取り換え

 ・踏切道敷板の整備


【写真=交通安全対策会議】

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