記事

事業者
その他

リニア発生土仮置き場/早川町西之宮にも設置

2017/06/15 山梨建設新聞

 JR東海は、リニア中央新幹線の南アルプストンネル新設山梨工区工事(早川町)と第四南巨摩トンネル西工区工事(同)からの発生土(ズリ)について、新たな仮置き場を早川町西之宮地区に設置する。県道37号線沿いの約1万7000㎡(北側約1万㎡、南側約7000㎡)で盛土を行う。容量は約9万立方m(北側約7万2000立方m、南側約1万8000立方m)、最大盛土高は約15m。


 今月から進入路整備や仮設設備設置などの準備工事に着手。来月から土搬入などの盛土を開始し、2018年から仮置きを行う計画。公開した環境保全措置で工事概要などを示した。

 早川町におけるリニア発生土の置き場(仮置き場)は、塩島地区、雨畑地区(仮置き場)、塩島南地区が具体化しており、今回で4カ所目。

 西之宮地区発生土仮置き場は、要対策土とならない発生土を搬入し、最終的な置き場に搬出するまで仮置きする。土地は既に他事業で資材置き場として整備されており、仮置き期間中は約15mの高さまで発生土を搬入する。

 設置場所の北側では、早川町が農産物直売所などの集客施設を建設するための造成事業を予定している。

 工程は、準備工(進入路整備、仮囲い設置など)を2017年6月から7月まで、盛土工を7月から行い、18年1月から仮置きを開始する。工期は23年度までの予定。搬入路は、県道37号線、町道広河原線、農道を利用する。

 主な施工手順は、搬入前に草木の伐開や排水溝などの仮設設備を設置。発生土はバックホウなどで敷き均し、厚さ約50㎝ごとを基本に締固めを行う。搬出後は原形復旧を行い地権者へ返還する。

 仮置き場の管理計画では、排水対策として仮置き場の外周に排水溝を設置し、雨水の流入を防止。湧水は存在しないため暗渠は設置しない。規模や盛土高を勘案して防災調整池は設置しないが、各盛土箇所の最下流に沈砂池を設置し、対応できない場合は処理装置を設置する。排水溝と沈砂池は県の技術的基準に基づき設計する。

 大気質や騒音、振動などの環境保全措置はモニタリングを行う。



【図=西之宮地区発生土仮置き場計画地平面図】

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら