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建設業労働災害防止協会長野県支部飯田分会

飯田分会が三大災害絶滅推進集会

2017/06/16 長野建設新聞

建設業労働災害防止協会長野県支部飯田分会(北沢資謹分会長)は13日、本年度の定期総会と三大災害絶滅推進集会を飯田建設会館で開催した。当日は100人を超える会員多数が参加し、安全最優先を再確認し、ゼロ災達成へ決意を新たにした。

最初に行われた総会の冒頭、あいさつで北沢分会長は「昨年度、わが分会は27年度に引き続き死亡災害ゼロとなり、支部長表彰を受けた。これはご出席の皆様や最先端を担う作業員皆さまが毎日地道に安全に対する執念を持って努力を積み重ねた結果」と称えた。また「一方、飯田管内に目を向けると昨年は死亡災害がゼロとなったが、今年は分会員ではないが管内ですでに死亡災害が3件発生し近年最悪の事態。飯田分会としても重く受け止め気を引き締めて、繰り返し安全活動に励んでいくことを一人ひとりが思い出さねばならない」と一層の注意を呼びかけた。

続いて議事に移り、本年度の事業計画案など上程議案を原案通り承認した。それによると災害防止安全パトロールは、9月から来年2月にかけて中部、北部、竜峡、阿南、西部、南部、大鹿の7地区に分かれて実施する。また、7月4日に長野県産業安全衛生大会が飯田文化会館で開かれることから参加を呼び掛けた。

引き続き三大災害絶滅推進集会が行われた。今年に入り、すでに3件の死亡事故が発生していることから、例年にも増して緊張感に包まれた中で行われた。北沢分会長は「今年の安全週間のスローガンには労働環境の変化がにじみ出ている。安全でない職場に若者は集わない。本年度のスローガンにあるように安全は未来へながっていく先行投資だ。安全はみんなで考えみんなで実行するもの。今年度も一年を通じて精一杯活動していく」と決意を述べた。続いて飯田労働基準監督署の関川秀泉署長は「昨年私はこの場で、死亡災害は絶対出さないことと熱中症対策を早めに講じて熱中症による被害者を出さないことの2つを強調してお願いした。熱中症は大事に至った事案はなく死亡災害も10年ぶりにすべての業種で労働災害による死亡者ゼロを達成した。しかし今年に入りこれまでに労災事故で亡くなった方が3名おり、これは県下最悪の状況で大変残念。今後、仕事に出たら生きて家に帰ることを強調して様々な取り組みをお願いしたい」と呼びかけた。また「今年は働き方改革にも取り組んでほしい。これから本格的に人手不足の社会を迎え企業としても真剣に考える時きた。根幹は長時間労働の抑制にある。今後建設業でも残業時間に罰則付きの上限が求められる方向にある。労働時間を的確に把握し、労使が協力してより良い建設業界を作り上げてほしい」と期待した。

その後、関係機関による講話に移り、最初に飯田労基署地方産業安全専門官の鎌倉博史氏が飯田署管内の労働災害発生状況について、続けて労災防止指導員の野島登氏、飯伊建設安全研究会、中部電力、NTTからそれぞれ労災や事故防止について担当者が説明した。集会の最後に、青年部会の勝間田会長が三大災害絶滅に向けて声高らかに決意表明し、ゼロ災達成へあらゆる努力を傾注することを全員で誓った。


【写真=多くの分会員が参加】

多くの分会員が参加

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