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新潟県新潟市

ICT支援モデル工事が現場着手

2017/11/11 新潟建設新聞

 国の支援を受けてICT土工の全面的な活用を図る新潟市発注の主要地方道新潟中央環状線(東笠巻新田地内)道路改良工事が現場着手した。8日には、施工者である大栄建設をはじめ、北陸地方整備局や新潟市の職員が立ち会う中、UAVによる起工測量が行われた。

 工事には国からICT支援専門家が派遣され▽施工計画(調達計画・工程計画)の立案▽3次元設計データ作成▽ICT導入・利活用に関する現地指導―の支援を受けるほか、ICT土工に必要なソフトウエアの現物貸与、現場見学会の運営支援などが行われる。

 起工測量はCSS技術開発が担当し、ICT支援業者として施工技術総合研究所が現地指導やソフトウエアの貸与などを行う。

 地方自治体へのICT導入を後押しするため、全国で試行が進められており、これまでに県レベルでの実績があるものの、市での実施は新潟市が初めてとなる。

 主要地方道新潟中央環状線を構成する道路改良工事の概要は、施工延長334m、路体盛土工1000立方、路床盛土工1800立方、サンドマット工3400立方、側溝工23m、路盤工2090㎡。ICT技術は、起工測量以外に、側道工の掘削や路床盛土、法面整形で活用する。

 工事を担当する大栄建設の中野信吾氏は、初めてのICT工事に「丁張りなしに、何もない場所の掘削はイメージできない。直線道路ではないため、起工測量も通常なら杭の打設が必要」と述べたが、10日前後掛かっていた現場作業がUAVの飛行時間20分で完了した。

 15日には、測量したデータを3次元データ化する方法について講習会が行われるなど、今後も施工者や発注者に対する支援が行われる。


【写真=UAVによる起工測量】

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