県は、リニア駅周辺整備基本計画策定業務委託(甲府市大津町)の公募型プロポーザルの手続きを開始した。駅周辺整備の具体化へ、造成・基盤整備計画、交通施設全体計画、観光交流施設計画、エリアデザイン計画などの具体的な企画提案を求める。提案テーマは「世界に開かれた交流拠点」。基本計画の作成により県では、駅周辺の青写真を具体的に描いていく。
参加対象は、複数の法人や団体で構成する業務共同体。代表者は、県の建設コンサルタント等(都市計画および地方計画登録)または物品(調査・研究)の認定者。共同体は、土木や建築、都市計画などの担当技術者(担当経験者)を配置する。
リニア駅周辺整備の基本計画は、県が2017年3月に策定した「リニア環境未来都市整備方針」を踏まえ、環境未来都市の創造に向け、本県の新たな玄関口となるリニア駅周辺整備に必要な検討および支援業務として委託する。
業務範囲は、駅周辺で行政が整備を予定している約26h。リニア駅舎についてはJR東海の設計・施工となるが、駅舎との接続や南北の連絡などの調整が必要となるため業務範囲に含んでいる。
業務概要は、①計画条件の整理②造成・基盤整備計画③交通施設など全体計画―など。
参加表明は12月18日まで受け付け、表明書などの基礎調査を行い、企画提案書の提出者を選ぶ。
企画提案のテーマは①「世界に開かれた交流拠点」としてリニア駅周辺に整備すべき機能について、具体的な施設内容を含めた検討方針や、民間資金などの活用を含めた実現方策の提案②訪れる人に山梨らしさを提供し、駅近郊のまちづくりにも資するリニア駅周辺のエリアデザインのコンセプト提案③整備すべき機能に対応する施設や、駅舎を含む施設との連動性や動線、施設配置、景観などを考慮した駅周辺全体の空間イメージの作成。
企画提案は18年1月22日まで受け付け、業務体制や実績、テーマ内容、参考見積価格、企画力などを審査し、特定者を選ぶ。業務費用の上限は3629万8000円(税込み)。履行期限は19年3月15日。
リニア駅周辺の整備で長野県駅(飯田市)では、飯田市がリニア駅周辺整備基本設計業務委託の優先交渉権者に中央コンサルタンツ・設計領域・三菱地所設計のチームを選定している。
リニア駅周辺整備基本計画策定 業務概要
①計画条件の整理
②造成・基盤整備計画
③交通施設など全体計画
④観光交流施設計画
⑤産業振興施設計画
⑥その他施設計画
⑦駅周辺施設のゾーニングなどの比較検討
⑧駅周辺のエリアデザイン計画
⑨駅周辺整備の事業計画
⑩リニア環境未来都市創造会議の運営補助
⑪関係機関協議の資料作成
⑫基本計画(素案)のとりまとめ
【図=業務範囲図】