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新潟県燕市,新潟県弥彦村

水道事業広域化基本計画案まとまる、来年2月協定締結へ

2017/12/12 新潟建設新聞

 燕市と弥彦村は、水道事業広域化基本計画案をまとめた=一部既報=。2018年2月上旬をメドに両市村で基本協定を締結した後、正式に水道事業の統合を進める。

 現在の水道事業を全て廃止した上で、給水区域を引き継いだ新たな水道事業を創設し、燕・弥彦総合事務組合の共同処理事務に水道事業を追加し経営を行う方針。

 燕市笈ケ島地内の敷地4万8463㎡で統合浄水場の建設を予定しており、地権者全員から同意が得られたことから、年内の契約完了に向けた手続きを進めている。土地購入費は2億1323万7200円。

 浄水場施設再構築に係る費用は概算で212億円。内訳は、統合浄水場133億円、吉田送配水場改修6億円、弥彦村内の再整備10億円、燕市内の送配水管52億2000万円、既存浄水場撤去10億4000万円―。

 現在は、基本設計の策定を進めており、20年度から詳細設計、水道事業認可申請、河川占用申請、送配水管路施工に着手。取水施設と浄水場の着工は20年度を予定している。吉田送配水場改修と弥彦村内の再整備に22年度から着手し、25年度の統合浄水場供用開始を目指す。

 統合浄水場の施設規模は、25年度における水需要の推計値に基づき、1日最大給水量を4万2500立方に設定。配水池容量は給水区域全体で2万2000立方とした。浄水処理は、膜ろ過方式を採用する。

 燕市内の整備は、統合浄水場から燕地区と分水地区を直接配水し、吉田地区は吉田浄水場の配水池を経由し配水する案を最適案に選定。

 弥彦村への送配水は、長期の活用が可能な弥彦浄水場を送水場に改修して利用。吉田送配水場から弥彦送水場、弥彦配水池を経由し配水する案を最適案とした。

 老朽管の更新は、石綿セメント管を最優先に行い、避難所や防災拠点となる市役所、村役場、消防本部などで非耐震管を優先的に更新する。

 事業方式については、DB方式またはDBO方式を基本として基本設計で詳細な検討を行う。

 また、財政収支シミュレーションによると、経常収支は既存4浄水場の撤去に伴う資産除去が発生する26年度を除き利益を確保できる見込み。

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