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(社)長野県建設業協会松筑支部

中信建設事協が知事に要望

2017/12/13 長野建設新聞

長野県建設業協会の中信地区4支部で構成する中信地区建設事業協同組合連合会(代表理事=深澤信治松筑支部長)は8日、県庁に阿部守一知事を訪ね、4支部に共通する事項を中心とした要望書を手渡した。要望書を受け取った阿部知事は提出された要望についていずれも理解を示し、工事発注の平準化については「私も全くその通りだと思う」と述べ、工夫できる点を建設部に要請してほしいと求めた。

当日は、深澤代表理事をはじめ木曽支部の加藤晋悟支部長、安曇野支部の酒井義人支部長、大北支部の郷津順一支部長、さらに地元選出の県議会議員と長野県建設業協会本部から清澤由幸副会長も同席した。

深澤代表理事は要望書の提出について「去る8月に中信地区選出の県議会議員との意見交換会を実施し、これを踏まえ、建設業協会中信地区4支部に共通する要望事項を提出させていただく」と趣旨を説明した後、加藤支部長、酒井支部長、郷津支部長がそれぞれ要望事項を読み上げた。

これを受けて阿部知事は要望について一つずつ回答。最初に、流木による災害被害増大の防止と里山環境改善に資する事業の提案について「私どもも問題意識を共通している」と回答。続いて工事発注の平準化対策と複数年契約制度については「平準化は私も全くその通りだと思う。皆様方の視点でこの点は工夫できないかなど、具体的な点は建設部にもご要請していただければと思うが、基本的にはそちらの方向で進めていく。複数年契約は、建設業協会本部からも小規模維持補修工事等の複数年計画をご提案いただいており、今、研究・検討している。(複数年契約が)理屈的に馴染む事業と必ずしもそうではない事業があると思うので、よく整理をして対応を決めていきたい」と述べた。平準化については同じ考えであり、今後は協会側の視点に立った平準化対策を進める考えを示した。

自転車専用道路の新設・整備については、「観光立県を目指している長野県にとって極めて重要だと思っている。全体のバランスの中で予算を捻出してやっていくか考えなければならないが、ご提案あったように活用できる部分を活用していきながら、どの部分を整備したらいいかは研究していきたい。大きな方向性としては自転車の利活用をもっと広げる方向で県としても考えていきたいと思っている」と述べた。関連して都市緑化信州フェアについては、「長野県のみどり豊かなまちづくりを進めていく観点で重要なイベントにしていきたい。どうか皆様方にもご協力をお願いしたい」と求めた。

要望の席には県建設部の油井均部長と長谷川朋弘建設技監も同席。自転車専用道について阿部知事の「国は相当前向きになってきている」との発言を受け、油井部長は「自転車道活用推進法という法律ができ、県も国にあわせて計画を作る準備を進めている」「まずはソフト的な案内標示から始めるなど順次盛り上がっていけばゆくゆくはハード整備につながってくる。そうした意味でもぜひ気運を高めてほしい」と求めた。

知事に要望書を手渡した

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