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山梨県笛吹市

給食センター着工へ

2018/01/12 山梨建設新聞

石和学校給食センター建設で笛吹市は施工者の選定を始める。来月6日に入札を公告する予定で今後参加条件などを詰める。建築・電気・機械といった工種ごとの発注となるもよう。オール電化で延べ床面積は約2300㎡。新設に併せて関係する5校の調理場の改修も計画。厨房設備などを含め14億円以上の事業費を投じる。供用開始は2019年9月を予定している。

笛吹市の注目案件の発注が間近に迫ってきた。これまでの同市の実績から建築・電気・機械の3分離での入札が濃厚。2010年に発注した一宮学校給食センター建設工事では、市がAランクに認定した県内業者を対象に入札。建築は早野組(甲府市)、電気は滝沢電気(笛吹市)、機械はタナカ設備(笛吹市)と、それぞれ1社に依頼した。来月1日に予定する市庁舎内の会議で入札の内容を固めるが、今回は一宮の給食センターより事業規模が大きいためJV施工とする可能性もある。順調に落札者が決まれば3月定例市議会に契約承認を求める議案を提案する。承認されれば年度内に施工者と契約を交わし、新年度早々にも着工する見通しだ。

建設地は笛吹市多目的広場(同市石和町砂原862-1)の一画。約1万2000㎡ある敷地のうち北西側の約6900㎡を活用する。敷地北側に位置する搬入出口はスロープにし、駐車場は施設に隣接して13台、その他敷地内に52台の計65台分確保する。施設に関係する敷地のみ舗装する予定という。

施設はS造一部2階建てで延べ床面積は約2300㎡。設計は佐野設計(笛吹市)が手掛けた。ドライシステム仕様で厨房の設計・施工はタニコー(東京都品川区)が担当。1日最大1600食を供給できる能力を備える。設備はオール電化。2階から調理過程が見られるようにするとともに研修室も設け食育に役立てる。センターから配送された給食を受け入れる配膳室を各校につくる工事も来年行う予定だ。

事業費は設計や施工、厨房機器、各校の改修費も含め14億8000万円を見込む。市では予算内でできるだけ高品質な施設をと「現在も部材などの見直しを進めている状況」(市教委)。設計の最終調整を急いでいる。

給食センター建設は単独調理場の老朽化が進むことやドライシステム化に必要な用地の確保が難しいことなどが理由。対象となる石和東・西・南・北の各小学校と富士見小のうち現在ドライシステムとなっているのは2004年に建てられた石和西小のみという。

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