荒川上流河川事務所は、荒川太郎右衛門地区自然再生地の看板設置・下池掘削など工事を9月~2019年1月中旬に進める方針を明らかにした。12日には上尾市コミュニティセンターで荒川太郎右衛門地区自然再生協議会の第28回維持管理・環境管理専門委員会を開催し、18年度の活動内容などについて意見を交わした。
自然再生地は荒川河口から約50~54km区間の荒川河川敷旧流路周辺。北側(上流側)から上池、中池、下池に分け、自然環境の保全・再生を目的とした湿地環境整備などを進めている。
18年度は下池掘削対象約2・05haのうち、未整備範囲(全体約0・93ha)の掘削を進めるほか、自然再生地全体へ看板を設置する。
維持管理・環境管理専門委では自然再生地の散策ルート案について、一部暫定的に当初計画の約6・7kmから、約6・3kmに短縮する方針が示された。
具体的には、中池において川島町認定道路の一部で境界確定が済んでいないことから、荒川堤防天端通路へ迂回(うかい)する暫定ルートを設定。これに伴い、18年度の設置を予定していた看板50カ所のうち、認定道路沿い9カ所を先送りすることになる。
さらに、タケの密集区間を回避するようルートを見直す考え。変更後のタケ伐採区間延長は約20mとなり、伐採・除根の後、根のない土で埋め戻すとともに通路両端に防根シートを設置する。
そのほか、エコロジカル・ネットワークに関しては荒川太郎右衛門地区エコネット形成活動計画素案を年度内に取りまとめ、活動目的、経緯、目標、江川下流地域との連携などについて示す。