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【スーパー・メガリージョン構想】劇的な時間短縮で新たな可能性

2018/05/15 本社配信

 リニア中央新幹線等の高速交通ネットワークによる国土構造大変革の効果を最大限引き出す方策を探る国土交通省のスーパー・メガリージョン構想検討会では、中間とりまとめに向けた本格的な議論に入った。14日の会合で示された骨子案では、中間とりまとめに当たりスーパー・メガリージョンを日本の成長力を高める核としつつ、その効果を全国に広く波及させることを念頭に置いた将来の姿を描いていく必要があると説明。東京・名古屋・大阪の三大都市圏が約1時間で結ばれる劇的な時間短縮がもたらす20年後の国土の姿として、都市と都市、都市と地方などに跨った新しいビジネススタイルやライフスタイルが生まれる可能性があるとした。

 また三大都市圏を世界からの玄関口としながら経済効果を日本全体に波及させることや新たな観光ルートの創出、災害リスクへの対応などの方向性も盛り込む見通しだ。

 望まれる将来の姿では、多様な人材が交流する中間駅周辺地域についても言及し、リニアの開通によって新たなライフスタイルの選択肢を提供する地域に発展していく可能性があることに加え、景観・歴史・風土など各個性を生かしつつ開通を念頭に置いた地域づくりの構想を求めている。

 さらにスーパー・メガリージョンの効果を広く国土に拡大していくために、ターミナル駅を核とした都市内交通の強化、中間駅から南北に伸びる高速道路ネットワークの活用など既存交通のストック効果を高め、リニア駅を交通結節の核とした高速交通ネットワークの形成が必要としている。

 検討会では今後も議論を重ね、夏に中間取りまとめを行う。

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