山梨市は市役所東側に広がる南反保地域の開発に向け本年度、準備組織立ち上げる。並行して来月にはコンサル業者と契約し整備手法の検討に着手。整備の方向性を早期に決め、具体的な開発手順を固めたい意向だ。
同地域は同市日下部地区と加納岩地区にまたがる場所で面積は約50h。街中にあたる場所だが農地が約6割を占めており、耕作放棄地も目立つ。「この場所の開発は昭和時代からの懸案事項」(市都市計画課)だが、これまで大きな進展はなかった。
市は開発に向けた準備組織の立ち上げに向け今月にも区長らを集め話し合いを始める。2016年度に市が地権者らに実施したアンケートでは、農地の売却・縮小を望む人が7割を占めた。ただその一方で現在この地域で農業を営む人もいるため市はそれら農業者に配慮しながら今後の方向性を検討する。またアンケートでは都市計画道路の整備や既存の市道の改良を求める意見が数多くあがった。この地域に整備すべきものとして「住宅や商業施設」と答えた人は7割を超えている。
市は本年度予算に整備手法の検討費として約300万円を盛った。来月にもコンサル業者を決め、考えられる整備手法や他の地域での事例をまとめる。市担当者は「開発するといっても区画整理や道路・街路事業、民間開発など手法はいろいろある」としており、まずはそれらをまとめた資料を本年度中に作成し、来年度から地元と整備手法を考えていく方針だ。