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山梨県甲州市

再整備へ向け設計進む JR塩山駅南口

2018/06/29 山梨建設新聞

 甲州市はJR塩山駅南口の再整備に向け設計を進めている。新たにイベントが開催できる広場をつくる予定で駅前のにぎわい創出につなげる。バスやタクシーの動線も見直し利便性を向上。駅近隣にある歴史的資産のイメージに合うようデザインを一新する。秋口までに大まかな設計を固め事業費を算出。来年度予算案に工事費を盛り込む見通しだ。

 構想では市の観光スポットに関連した催しができるようイベントスペースを設置。歩行者の動線には上屋を整備する。バスとタクシーの動線を分け、送迎車の駐停車場も含め配置し直す。大掛かりな構造物を整備する予定はないという。

 イベントスペースは駅入口に最も近い北東部分につくる。その南にタクシーや一般車が乗り入れ、バス乗り場は北西部分に設ける。残る南西部分には送迎車の駐車場が配置される予定だ。市都市計画課によると、現在は広場への出入り口が広く取られているため、観光客などが入口と出口を間違えて進入するケースがあるという。このため新たな配置では進入路を現在より狭め、動線を分かりやすくする。駅前には新たに横断歩道を設け、駅舎方向へ迂回しなくても横断できるようにする。また「緑化よりバリアフリー対応を重視」(同課)するため植え込みなどは、これまでより減らす見込みだ。

 市は現在、計画に関係する事業者などと設計案について協議している。商店を営む事業者や住民、JR、バス・タクシー事業者、東電、NTTなどに意見を求めるとともに、埋設物の移転が可能かどうか調査を実施。「移転が難しいとなれば設計も見直さなければならない」(同課)という。

 市は早期に移転補償のめどをつけ年度内に設計を固める方針。来年度から複数工区に分けて順次整備を進め、2022年度完成を目指す。


【写真=再整備が計画されているJR塩山駅南口】

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