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アイテックを選定/海浜病院は老朽化対応も/千葉市 病院事業のあり方検討支援

2018/07/31 日刊建設タイムズ

 千葉市は30日、病院事業のあり方検討支援業務の公募型プロポーザル選定結果を公表した。提案があった7者から、最優秀提案者に選ばれたのはアイテック(東京都中央区日本橋本町1-6-5)。青葉、海浜両市立病院の将来的な統合も視野に、今後の公立病院としてのあり方を検討する。委託期間は契約締結日(8月を予定)から2019年3月31日まで。委託料(消費税を含む)の上限は3000万円。

 業務内容は、①千葉保健医療圏等の調査・分析②市立病院の現状と課題の整理③市立病院に求められる機能の検討支援④海浜病院の老朽化を踏まえた医療提供体制の検討支援⑤その他必要な支援(基本構想に向けた予備準備支援、関係者ヒアリング、会議等運営支援など)。

 このうち市立病院に求められる機能の検討支援では、千葉保健医療圏等の調査・分析、市立病院の現状と課題の整理などの結果に基づいて、市が提供すべき政策医療や、それ以外で他の医療機関との役割分担も踏まえた市民が必要とする医療について検討する。

 各種データに基づく調査・分析等を経て、10月上旬までに中間報告をまとめ、12月の有識者等による検討委員会での検討を経て、本年度内に最終的な調査報告書を取りまとめる予定。

 青葉病院(中央区青葉町1273-2)は03年5月に開設。病床数は380床(一般314、精神60、感染6)。施設規模は、敷地約2万6800㎡にSRC造5階建てなど5棟、延べ3万3284・69㎡。駐車台数は493台。

 内科診療及び整形外科・泌尿器科領域の専門的治療の提供、救急医療及び災害医療への対応、がん診療の強化、糖尿病診療の提供、精神医療の提供などを特徴としている。

 一方、海浜病院(美浜区磯辺3-31-1)は84年10月に開設。病床数は293床(一般)。施設規模は、敷地約2万8186㎡にRC造7階建てなど10棟、延べ2万458・82㎡。駐車台数は369台。

 周産期医療の充実、小児医療の充実、高齢者医療の充実、移行期医療への取り組み、夜間応急診療の深化などを特徴としている。

 本年度から20年度までの3か年を計画期間とする第4期市立病院改革プランでは、将来の医療需要や両市立病院が抱える課題等を踏まえ、「今後の市立病院のあり方について本格的に検討する」としており、これを受けて市は本年度で検討のための予算を組んだ。

 特に海浜病院に関しては、開設から30年以上が経過し、今後10年以内に耐用年数を迎えるなど建物・設備の老朽化がかなり進んでいるため、今回の検討でも、「老朽化を踏まえた医療提供体制の検討」として、病床規模や地域の状況、経営形態など、想定できる様々なパターンでメリット・デメリットを整理し、比較・検証を行うことにしている。

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