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山梨県峡東建設事務所

21年かけ事業完了へ 県峡東建設の塩の山西広門田線

2018/08/09 山梨建設新聞

 甲州市塩山を南北に抜ける都市計画道路・塩の山西広門田線の改良が本年度で完了する。市中心部へのアクセスなどに利用される生活道路の安全性と利便性の向上、景観の整備などを目的に1998年に事業化。本年度まで21年かけて進めてきた道路事業が終了を迎える。

 現場は塩山上於曽地内。市北部と中心街を結ぶ道路で市役所やJR塩山駅、小中学校、スーパーのオギノへのアクセスなどに広く利用されている。沿線には観光スポットの向嶽寺や県営団地などもあり交通量は多いが、道幅が狭いことなどから朝夕を中心に混雑。大型車のすれ違いは困難で歩行者の安全面からも改善が望まれていた。

 整備は南から2期に分けて行った。1期目560m、2期目310mの計870m区間の改良。7mほどしかない道幅を両側に歩道付きの17mに広げた。併せて電線共同溝を設け景観を整備。途中にはJR線をくぐる「仲沢ガード」があり、切り回しで道路機能を確保しながら困難な工事を完成させた。

 道路設計は芙蓉設計事務所(同市)、トーニチコンサルタント(東京都渋谷区)が作成。施工は天川工業、板倉工業、豊栄建設、シンワ、ロード、植野興業、天川組、滝田電気商会、昭和建設、内外、コスモ電気工業、東京電力パワーグリッド、塩山舗装、甲陽、東栄、芦沢建設運輸らが担当。県工事以外に関連する市発注工事も行われ数多くの地元企業が携わった。現在は昭和建設による向嶽寺付近の最後の舗装工事中。これが終われば全事業が完了する。

 同事務所都市計画・建築課の担当者は「渋滞緩和に向けた行った事業。沿線には民家のほか商店もあり少なからず営業に影響があったと思う。近所の方々の協力にはとても感謝している」と話した。


【写真=向嶽寺前で最後の工事中】

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