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(社)長野県建設業協会松筑支部

松筑支部が県現地機関と意見交換

2018/09/07 長野建設新聞

長野県建設業協会松筑支部(深澤信治支部長)は8月31日、長野県現地機関との意見交換会を松筑建設会館で開き、諸課題について意見交換した。松筑支部からは深澤支部長、大池副支部長、平林副支部長ほか理事など役員のほか、青年部会、土木施工管理技士会松筑支部役員ら合わせて28人が出席。県側は松本建設事務所の藤池弘所長や奈良井川改良事務所、松本地域振興局農地整備課および林務課、中信会計センターから19人が出席した。

深澤支部長はあいさつで「意見交換会は、支部の年間行事の中で最も重要なものと位置付けている。公共事業予算が増えない中、地元の工事を地元の業者が受注し、少しでも利益をあげられるようにするための意見交換会でもある。工事量を増やし企業を負担を減らすことで会員の受注環境を少しでも良くして会員企業の存続を図り、いざという時に地域に貢献できるよう備えたい」と実のある意見交換としたいと期待。現地機関を代表して県松本建設事務所の藤池所長は「工事の利益率確保と安定的な仕事量確保が重要だとの支部の意見は全く同感だ。建設産業が未来を担う若者から希望を持って安心して働ける環境にしていかなればならない。忌憚のない意見を交換することでお互いの立場を理解し、より良い関係を築いていきたい」と応じた。

意見交換会は、技士会松筑支部の関川光寿支部長が座長を務め進行。松筑支部からは19項目の提案が出され、現地機関担当者が一つずつ回答した。その中で大池副支部長が予算の増額について提案すると藤池所長は「われわれは予算を要求する立場。必要性を訴えていくが応援団が必要。熱い想いが機運を高め本庁や財政担当を動かす。これからが勝負であり皆さまもいろいろなところで働きかけてほしい」と呼びかけた。全体の意見交換を振り返り藤池所長は「すぐできることや守るべきことが守られていないこともあるのでその都度言ってほしい。現場では一日一日がお金につながっていくということをわれわれも認識して、現場を止めないようスムーズにいくように心がけていく」と述べた。総括で清澤由幸副会長は「意見交換の内容を肝に銘じて地域の整備を責任を持ってやっていきたい」と感謝の言葉を述べた。また、舗装の総合評価簡易Ⅱ型について、6月と7月に発注された舗装工事をみてもくじ引きが解消されていないと指摘。また「舗装工事の発注がない地域によって、実績が必要な総合評価の工事成績点がなくなってしまう。1年半後、この松本管内でもそうした企業がかなり出てしまう」と点数がとれるよう対策を求めた。

その他、主な提案と回答の要旨は次の通り。※◇提案事項→現地機関の意見

◇しあわせ信州創造プラン施策提言書について、県が現在取り組んでいるものがあれば進捗状況を教えてほしい。また電線の地中化について、景観の保全や交通安全のためにも早期推進をお願いしたい→国道143号の青木峠ですが、5月の建設促進同盟会でルート帯を発表した。本年度は測量と予備設計に着手していく。また、国道158号の狸平は、昨年度から交付金により事業を進めており、本年度は測量、地質調査、設計を行う。電線類地中化は街路事業として中条、出川、~双葉、県、清水~惣社の4カ所と無電柱化推進事業として大門八番町の合計5カ所を行っている。

◇災害時に地域を守る体制を維持するには地元建設業の健全な企業運営が不可欠。そのためにも事業量および予算の増額をお願いしたい→本年度の松本建設事務所の当初予算は、交付金事業で対前年当初予算比1.15、県単独事業で0.92、全体では1.09となっている。松本地域振興局林務課発注工事(治山工事)の当初予算は対前年当初予算比0.96、県単独事業で1.19全体では0.98となっている。

◇入札工事発注の平準化を今後もお願いしたい→松本建設事務所は年間発注予定件数の4分の1以上を第1四半期に公告することを目標とし、達成できた。林務は上半期80%の契約率をめざし早期発注に努めている。


【写真=あいさつを行う深澤支部長(中央)】

松筑支部意見交換

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