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開発許可申請はまだ 塩山に東横イン出店か 市議会で関連質問

2018/09/14 山梨建設新聞

 塩山駅前に東横イン出店か-。甲州市の岡部紀久雄議員は同駅南口にホテルチェーンの東横イン(東京都大田区)が出店するとの地元からの情報を受け、市議会定例会で市に事実確認した。市は今のところ同社から開発許可申請書は出ていないと答弁。同社は本紙取材に現時点では答えられないとしている。

 岡部議員は取材に「敷地を測量したとか(建設地の)前を改修したとか地元からいろいろ噂が出ているため正式な話はどうなのか聞いた」と質問の経緯を語った。建設工事に関わる開発許可申請書にはホテルの概要が出ているため「何階建てで何人収容といった詳しい内容を聞きたかった」という。

 市はホテル関係者が調査に市内を訪れていることは把握しているが、現状で同申請書は提出されていないと答弁。建設の有無については確認していない状況を報告した。

 建設候補地に挙がっているのは同駅前にある貸駐車場「タイムズ塩山駅前」(同市塩山上於曽1810)。スーパーのいちやまマート跡地で「すでに土地は買ったようだ。その周辺の買収を進めているという話も聞く」と近隣の動向を注視する。

 ホテルが建てば市への来訪者が増え市内の関連業種が潤うなど地域の活性化につながる。「ホテルで野菜や肉など、さまざまな地元のものを扱うことになる。地域経済が活性化するとなれば我々としてはありがたいこと」。岡部市議はできる限り計画を後押しする考えで「ホテルが自前で飲食を用意するとなれば経費がかかる。だから例えば駅前の整備に合わせて市がコンビニを誘致するなど側面から応援したい」と協力は惜しまない。しかし「建設申請書が出てこないことには(市に)何も言えない」ため、同社の明確な意思を早く確かめたいという。

 同社は東京オリンピックなどによる訪日客を取り込もうと、河口湖に新たなホテルの建設を計画している。同社広報は本紙取材に「出店計画については地鎮祭を迎えた時点でリリースすることにしている」と、計画段階での情報提供はしないとの方針。岡部議員は塩山のホテル建設については「河口湖のホテルが完成した後に入るのではないか」とみている。


【写真=塩山駅前の貸駐車場を買収か】

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