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茨城県水戸市

2・5万㎡に多目的広場など/第二最終処分場の跡地整備

2018/09/19 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市は一般廃棄物第二最終処分場(酒門町)の跡地利用として、サッカーなどができる多目的広場を中心とした公園を整備する。多目的トイレを備えた集会施設や遊具も整備し、外周には遊歩道・ジョギングロードを設置する。整備規模は約2万5000㎡。本年度は今後、基本設計を行い、2019年度に実施設計を進め、20年度に造成工事を行った後、21年度から2カ年継続事業として整備工事を行い、23年4月のオープンを目指す。試算した概算事業費は3億6600万円。


 整備計画は、市議会一般質問の綿引健議員の質問に川上幸一生活環境部長が説明した。

 市が本年7月に策定した第二最終処分場跡地整備基本計画では、基本理念を「地域住民の憩いとふれあいの場となり、地域の活性化に寄与する公園」とし、①世代間の交流ができる公園②周辺環境と調和のとれた公園―を基本方針に整備を進める。整備区域は、敷地全体約4万4000㎡のうち、埋立地に搬入車両回転広場と管理用地を加えた約2万5000㎡。

 第二最終処分場は1993年(平成5年)9月に完成。小吹清掃工場から排出される焼却灰や不燃物処理残さの埋立を行ってきたが、17年3月末に埋立を完了。現在は、17年度と18年度の継続事業として廃棄物層の上を土で覆う最終覆土工事(t1m、施工は田口建設工業・海老沢建設JV)を実施しており、19年1月ごろには完了する予定。

 跡地については、浸出水の排出基準などを順守した維持管理のもと、地域住民などの要望を踏まえ公園として整備する。

 敷地は東西で最大約150m、南北で最大約300mの約4万4000㎡。埋立によって概ね平坦地となっている。北側には酒門池、西側と南側には雑木林が残され、東側は雑木林と畑を挟んで住居が続いている。進入路は南側の市道上大野164号線の取付道路(L170m、W8m)。上水道は取付道路に配水管(DIPπ100)が敷設され、管理棟と処理施設に給水管(VPπ50)が引き込まれている。雨水は側溝から酒門池に放流。管理棟の生活排水は合併処理浄化槽で対応している。

 跡地利用については、地域住民のアンケート調査を実施。多い順に遊歩道・ジョギングコース、遊具・グラウンド・多目的広場の整備要望が出され、要望や周辺環境を踏まえた跡地整備を進めることにした。

    ◇

 整備基本計画における計画は次のとおり。

 【整備内容】

 ◆遊歩道・ジョギングロード=埋立地の外周部を舗装し整備する。

 ◆グラウンド・多目的広場=埋立地の中心部に、サッカーやグラウンドゴルフ、野球、ソフトボールが可能な施設として整備する。

 ◆地域交流広場=埋立地の南東部に多目的トイレを備えた集会施設と遊具を整備する。

 ◆休憩設備=埋立地の北西部にあずまやとベンチを備えた設備を整備する。

 ◆駐車場など=埋立地の南側に駐車場(100台分)、駐輪場(45台分)を整備する。

 ◆植栽帯=整備区域内に季節感がある花木を植栽し、整備区域の南東側付近に防塵を目的に植栽帯を整備する。

 【整備スケジュール】

 ◆18年度=基本設計

 ◆19年度=実施設計

 ◆20年度=造成工事

 ◆21~22年度=整備工事

 【概算事業費】

 類似施設の事業費を参考に試算。基本・実施設計の過程で精査する。

 ◆合計=3億6600万円

 ◆内訳

 ①設計費=1400万円(基本設計400万円、実施設計1000万円)

 ②工事費=3億5000万円(造成工事7000万円、整備工事2億8000万円)

 ③その他(備品)=200万円



【図=整備イメージ、現況】

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