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山梨県甲斐市

整備費14億円を試算 県緑化センター跡地活用

2018/10/04 山梨建設新聞

 甲斐市は県緑化センター跡地活用案の公園および美術館の整備について、大まかな事業計画をベースにした整備費を14億円程度と試算した。9月定例市議会で谷口和男議員から関連質問が上がり、議会後、市担当課が取材に応じた。ただこれから民間事業者を加え詳細な事業計画を練るため、整備費は大幅に変わる可能性があるとしている。

 美術館については平屋で約1200㎡の規模を想定。工事費は1㎡あたり60万円、計7億2000万円程度。美術館と公園整備を合わせた施設整備費の総額はおおむね14億円程度と試算した。このほか進入路など周辺の道路整備に4億4000万円程度かかるとみている。

 同事業には民間と共同で整備・運営を進めるPFIの手法を取り入れることが決まっている。PFIには民間が建設と管理・運営を行うが所有権は市が保有する「BTO方式」など数種類ある。民間事業者の意向により整備メニューおよび事業費が大幅に変わる可能性もあり、市幹部は今回の事業費について「あくまでも仮の算定。(事業手法による経費の違いを)比較検討するために算出した。現時点でこの金額が一人歩きしても困る」と話した。

 美術館にはバラなどの草花を描く画家として名高い、ベルギーのピエール・ジョゼフ・ルドゥーテの作品を収蔵。保坂武甲斐市長は同議会で「(ルドゥーテ作品の)常設展示施設は世界初となる」と魅力をアピールした。市は年間の来場者数を3万3600人、入場料とグッズを柱とした収入を4000万円と見込んでいる。

 市は今月中に2回、地元で事業説明会を開く。そこで出た意見を市議会に報告し今後の対応を決める。計画が一定の固まりをみせた時点で事業者公募に向けた経費を予算化する意向だ。

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