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(社)埼玉県空調衛生設備協会

埼空衛が安全大会開催/安全管理に脳トレ生かす

2018/10/24 埼玉建設新聞

 埼玉県空調衛生設備協会(飯沼章会長)は19日、さいたま市中央区の埼玉県管工事会館大会議室で、2018年度安全大会を開催した。来賓に県都市整備部設備課の大澤春樹副課長を招き、埼玉労働局労働基準部健康安全課の田中康弘産業安全専門官が労働安全行政について訓示。またシフトブレインジャパン㈱(愛知県)脳力開発プロデューサーの古橋麻美氏が『安全行動をするための脳づくり』と題して講演。手と目を使ったトレーニング法を習い、脳のメカニズムを知ることで危険を回避する方法を学んだ。その後は全員で安全大会宣言を行い、災害予防思想の普及を図り安全活動を強力に推進することを誓い合った。

 主催者を代表してあいさつに立った飯沼会長は「安全大会は年に1度限りです。緩んだ心を締め直す大事な催しです。災害は忘れたころにやってくるという言葉もあります。本日の大会が有意義なものとなるよう心から願っています」と大会の趣旨への理解を求め、安全管理の徹底を促した。

 来賓あいさつで、県の大澤副課長は日ごろの行政への協力に感謝を述べた後「元請けの皆さんは下請けへの安全指導が必要です。私ども監督員も含め安全に作業ができる環境をつくっていただき、事故防止に努めていただきたい」と話し、引き続き協力を要請した。

 訓示では埼玉労働局の田中専門官が、ことし9月までの県内における労働災害発生状況として、業種別に占める建設業での死亡災害について報告。依然として多い墜落・転落災害の防止対策では、安全帯の墜落制止用器具への変更について、原則フルハーネス型を使用することなどを周知した。

 田中専門官は「人間は注意力が本来なく、短絡的な行為を優先して考えてしまう。確認がまだ足りないと、真の確認を求めることが大切。一歩立ち止まり最終的に安全が担保されているのか、指差呼称で正しい確認をしてほしい」と呼び掛けた。

 引き続き休憩を挟み古橋氏の指導の下、ゼロ災害のための脳力アップトレーニングを体験。まずは日常で人の話をいかに聞いていないかを実際に会話の中で実証。知っていることと、行動としてしていることにはギャップがあることを理解した上で、危険予知察知能力の向上でヒヤリハットを減らし安全確保に役立て、見るだけで安全行動ができる仕組みを考えた。

 古橋氏は「頑張らずにして頑張れる安全行動。反射の形成を安全においてもつくってください」と結んだ。

 その後は㈱シンエイの花輪貴之氏の先導により、安全大会宣言を全員で唱和。

 最後に長沼章副会長が「きょうの話を会社に持ち帰り、社内で周知徹底してください」と締めくくり、大会を終了した。

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