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国土交通省甲府河川国道事務所,国土交通省長野国道事務所

事業化への期待膨らむ 長坂以北の中部横断は説明会など進展

2018/11/15 山梨建設新聞

 軟弱な地盤のためトンネル工をはじめ難工事が続いている中部日本横断自動車道の富沢インターチェンジ(以下IC)~六郷IC間。開通時期の見直しもあったものの、全線開通に秒読み段階に入ったと言える。静岡県側への供用開始が見えてきたところで、今後は未事業区間である長野県側の(仮称)長坂ジャンクション(以下JCT)~八千穂高原IC間に注目が移っていく。

 本年7月、国土交通省長野国道事務所は同事務所、長野県および関連町村で構成する計画調整会議に対し、八千穂高原ICから山梨県境L約20kmにおける1km幅のルート帯および3カ所のIC概略位置(左図)を示し、同意を得た。

 今回のルート案は3km幅から絞り込む段階で「国道141号との並走」「松原湖の自然環境に配慮」「市街地や別荘地、優良農地などに配慮」などの事項を確認し、3km幅ルートのできる限り西側を走るよう考慮されている。

 調整会議における了承により環境影響評価への道筋が見え、今月に入り同事務所と長野県は関係町村の地元住民に対する説明会を予定する。事業化への道は着実に進んでいるもようで、中部日本横断自動車道建設促進期成同盟会(山梨県を含む4県と沿線市町村で構成、会長・後藤斎山梨県知事)も10月の大会において、(仮称)長坂JCT~八千穂高原IC間の一体的環境影響評価を進めての早期事業化を要望項目に挙げている。静岡県側の開通と同様に、長野県側の事業化への期待も膨らんでいく。

 なお、六郷ICから静岡県方面に関しては、六郷IC~下部温泉早川IC間は本年度中を開通時期としており、その先の南部ICまでの間は2019年度の開通を目指しトンネル工の進捗を見て時期を確定する方針。南部IC~富沢ICの区間が来年夏ごろに時期の見直しが行われ、中日本高速道路が施工する富沢IC~新清水JCT間も本年度中の開通予定となっている。

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