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300号は22年度目標 中部横断の周辺道路整備で知事答弁

2018/12/08 山梨建設新聞

 12月定例県議会の本会議が6日に行われ、自民党誠心会を代表して鈴木幹夫議員と望月勝議員が質問に立った。望月議員は開通を間近に控えた中部横断自動車道に関連してアクセス道路などについて質問。後藤知事は4年後の完成を目指す国道300号など周辺道路の整備状況を説明した。

 望月議員は、中部横断自動車道の開通を見据えた施策として、企業誘致へのPR活動、移住・定住の促進、資源を生かした観光振興、アクセス道路の整備の4点の取り組みをただした。

 後藤知事は企業誘致に関する答弁の中で、高速道路網の整備により将来的には山梨県が交通の結節点となることから、企業の立地環境が高まるとの考えを示し、「県外の物流会社が南部町に立地を予定し、中京や関西の企業が県内工場の増設を計画している」として、企業訪問など誘致活動の成果が現れているとした。

 移住・定住の促進については、移住と就職の相談が同時にできる窓口業務の充実や、地域創生連携会議における特長を生かした地域資源活用の取り組みに触れた。

 観光振興での答弁では、「多くの観光資源を有しており、これを生かして特色ある観光地づくりを進めることは重要。地域ごとに点在する共通のテーマを持つ観光資源を活用し、特性を生かした魅力ある観光地づくりを進めている」と述べた。

 アクセス道路の整備については、「中部横断自動車道の効果を沿線全体に波及させるためには、周辺の道路ネットワークの形成が重要」として、個別路線の進捗状況を説明した。

 富士北麓地域と中部横断自動車道とをつなぐ国道300号については「急カーブが続き大型バスの通行に支障となっている身延町中ノ倉地区でバイパス整備を進めており、2022年度の完成を目指している」と語った。

 県道富士川身延線については「富士川沿いに南下して富士南麓地域とつながる。残る未改良区間の南部町のJR身延線井出駅付近において2工区に分けて事業を行っており、先行して整備する南側工区は21年度には完成見込み」とした。

 「早川町奈良田と南アルプス市芦安がつながることにより、中部横断自動車道を利用した南アルプス市地域全体の周遊ルートが形成される」とする早川芦安連絡道路については、昨年度からリニアトンネル工事からの発生土を利用した盛土工に着手するなどの進展状況を説明した。

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