新潟県は本館棟の耐震が未完了の県立吉田病院を現地で改築する方針を固めた。新病院は21診療科を基本とし、必要病床数は県央地域医療構想調整会議等の議論を経て決定する予定。本年度中に病床数などを盛り込んだ基本計画の策定を目指しており、早ければ2019年度にも基本設計に着手したい考えだ。
県立吉田病院整備基本計画策定検討委員会(下条武文委員長)の第4回会合が19日に開かれ、基本計画素案が示された。
素案で建設場所については、燕市が要望していた燕市役所周辺と現地を比較検討した結果、用地取得費や農振除外手続き、跡地の活用など不確定要素が多いこと、併設する特別支援学校、看護学校との一体的運営の継続、確実な早期改築を目指すことなどから、燕市吉田大久保地内の現地での改築とする(既存病院を含め用地面積2万74000㎡程度)。診療科は現在の20診療科に新たに総合診療科を加えた21診療科を基本とし、県央地域医療構想調整会議での議論を踏まえて、病床数や施設規模を決定するとしている。
病床数を決める地域医療構想調整会議の開催、検討状況にもよるが、基本計画は今後、パブリックコメント等の手続きを経て本年度中の策定を目指しており、19年度には基本設計に着手したい考え。
過去の病院建設の事例から開院までには基本・実施設計、建設工事期間として5~6年程度を想定している。
【写真=基本計画を協議】