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【高力ボルト】需給安定化へ計画的な発注に協力を

2018/12/27 本社配信

 国土交通省は全国的な建設現場の高力ボルト(=W)の需給安定化に向けた打開策として、需要側の建設業関係9団体に計画的な発注等の取り組みを要請した。供給側に対しては経済産業省と連携し、日本鉄鋼連盟と日本ねじ工業協会に安定供給への協力を求めた。

 需要側の要請先は▽日本建設業連合会▽全国建設業協会▽全国中小建設業協会▽建設産業専門団体連合会▽プレハブ建築協会▽日本建設業経営協会▽鉄骨建設業協会▽全国鐵構工業協会▽日本橋梁建設協会―となる。

 国交省が11月に公表した高力ボルトの需給動向に関する調査結果では、全国的な需給の逼迫(ひっぱく)が確認され、納期が通常時の1・5カ月程度から6カ月程度まで長期化し、8割強の工事で工期に影響が及んでいる状況が判明。余裕を持った工期設定や必要なボルトの早期発注を促してきた。現状ではボルトメーカーも増産体制を整えているものの、足元では逼迫状況が続いており、予定していた施設の完成に影響が出た事例もある。

 建設業団体に対する協力要請では、取り置きなどで実際の需要以上の注文が一時的に発生している可能性もあるため、必要となる時期と数量を明確にした計画的発注の取り組み促進を求めた。供給側に対しては発注への計画的対応など安定供給へ向けた可能な限りの協力を要請した。


W=高力ボルト

 建物の鋼材などの接合に使われる高い強度を持つボルト。国内では鉄鋼系のボルトメーカーなど3社が市場の大半を占有している。

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