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【魅力ある建設現場】工事銘板充実し全国展開を

2019/05/23 本社配信

 魅力ある建設現場を実現するため、現場で働く人々の誇り・魅力・やりがいを考える国土交通省の検討委員会が21日に開かれ、6月中にもまとめる提言の構成案を議論した。全国展開の施策では、災害時における着用物の統一化、工事銘版への工事情報や技術者情報の記載などを盛り込む見通しになった。

 委員会では今回、「誇り・魅力・やりがい」向上につながる取り組みに当たり、「誇り」は一般市民に対して胸を張れること、「魅力」は働く人が仕事を通じて満足できることで、「魅力」とは一般市民が、働く人の「誇り」や「やりがい」を感じ、好意的な関心を持つことと定義。建設業のリブランディング(価値の規定)の必要性や、建設現場に携わる一人一人が「理念」を持つことの重要性、「価値」と「理念」に基づいた戦略の立案、統一的・継続的な取り組みのための体制整備―を取り組みの方向性として確認した。

 戦略に基づき、統一的に全国の現場で実施すべき施策のうち、「誇り」の関係では、災害時における活動内容の周知促進の観点から災害時の着用物に着目。関東地方整備局などで災害協力団体である民間企業のスタッフに専用ビブスを貸与して、着用協力を求めていることも参考に、全国展開し、着用物も統一化する。

 またインフラ整備の意義や効果を知ってもらい、存在を可視化することで「やりがい」や「魅力」向上につなげる取り組みとして、工事銘板の充実を図る。土木工事の銘板に工事関係技術者の名前を刻む取り組みは、関東地整などで進み、公園の各所に「電子銘板」を設置した長崎県の事例もある。今後は従来の銘板に「QRコード」を追加し、事業を紹介するサイトに誘導する取り組みや、構造物付近のほかに道の駅、展望台、管理所の駐車場などにも設置する方法を検討する。

 今回、委員からは「(ユニホームなど)建設業と一目で分かるようなインパクトのあるものにしてほしい」「作業服が変わったと業界内外の人に認知してもらう必要がある」などの意見が出た。

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