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茨城県常陸大宮土木事務所

県常陸大宮土木の19年度事業概要/新川橋架替へ旧橋撤去/中丸川は調節池堤体工

2019/06/05 日本工業経済新聞(茨城版)

 県常陸大宮土木事務所(松橋秀広技監兼所長)の2019年度事業概要によると、国道118号那珂・大宮バイパスでは道路改良舗装工事を実施。国道245号ひたちなか市・東海村4車線拡幅では、新川橋の現橋撤去と架け替え工事に着手する。国道123号線御前山拡幅では480m区間の道路改良舗装工事を行い、県道下檜沢上小瀬線では氷之沢・小町橋の旧橋を撤去する。都市計画道路平野杉本線では交差点改良や橋面舗装を発注し、中丸川改修事業では調節池の堤体本体工や掘削・築堤工を推進する。



 国道118号那珂・大宮バイパスは、水戸市から常陸大宮市の間で発生する慢性的な渋滞や行楽シーズンの交通渋滞の緩和、災害時の緊急輸送道路の強化を目指して4車線化のバイパス整備を進めるもの。工事は1996年度から着手し、18年度末の進捗率は46%。

 現在は玉川橋を施工中。静跨線橋の上部工はJRに委託して進めている。本年度発注するのは日立笠間線との交差点北側から静跨線橋までの約890mで、道路改良舗装工事を推進する。また静跨線橋から南側で埋蔵文化財の発掘調査も行う。

 国道245号ひたちなか市・東海村4車線拡幅は、広域幹線道路である同路線の交通渋滞緩和や災害時の緊急輸送道路強化などの効果が期待される。進捗率は18年度末時点で85%。

 本年度は新川橋の架け替えを一部で進めていく。同橋については現在迂回路を整備しているところ。迂回路の整備が完了後、現橋の片側を撤去し、下部工事に入る予定。

 東海工区の道路改良舗装工事では、本年度の茨城国体開催に向けて常陸那珂港山方線に接続する箇所から阿漕ヶ浦公園へつながる道路を優先して整備したい考えだ。

 国道123号は栃木県宇都宮市から水戸市を結ぶ広域幹線道路だが、現道の幅員が狭く、大型車の通行に支障を来しているため県と常陸大宮市が共同でバイパス整備を進めている。進捗率は18年度末時点で85%。本年度は480m区間での工事を発注する考えだ。

 県道下檜沢上小瀬線は常陸大宮市の旧美和村と旧緒川村の中心地を結ぶ重要な生活道路だが、幅員が狭く円滑な通行に支障を来すため現道拡幅とバイパス整備を行っている。01年度から着手し、18年度末の進捗率は97%。本年度行う工事は氷之沢と小町橋の旧橋撤去で、渇水期に施工予定。

 都市計画道路平野杉本線は平野台住宅団地を起点として、国道118号、JR水郡線瓜連駅周辺市街地、県道那珂瓜連線、日立笠間線を連絡する環状型幹線道路。日立笠間線バイパスとして復興予算を活用してJR水郡線を跨ぐ跨線橋整備を進めている。1998年度から事業に着手し、2018年度末の進捗率は92%。本年度は既に発注済みの階段工を進めるとともに、橋面舗装や前後の交差点改良などを上期に発注する予定。

 中丸川はひたちなか市内を流れ那珂川に合流する流路延長7・6㎞の河川。洪水時の氾濫による家屋浸水や田畑の冠水を防止するために調節池計画を含めた河道改修を実施する。1980年度に事業を開始し、昨年度末の進捗率は54・8%。本年度は中丸川調節池堤体の詳細設計と本体工事などに取り掛かる。



 各事業の主な内容は次のとおり。

 【国道118号那珂・大宮バイパス整備】

 ◇全体計画=延長8300m、幅員28m、総事業費226億円

 ◇事業着手=1996年度

 ◇本年度事業=用地補償、埋蔵文化財発掘調査、道路改良舗装工事など

 【国道245号ひたちなか市・東海村4車線拡幅整備】

 ◇全体計画=延長1万5060m、幅員22~25m、総事業費157億円

 ◇事業着手=1992年度

 ◇本年度事業=道路改良舗装工事、用地補償、橋梁工事(新川橋現橋撤去・仮橋設置、豊岡橋架け替え)など

 【国道123号線「御前山拡幅」整備】

 ◇全体計画=延長1300m、幅員15m、総事業費16億円

 ◇事業着手=2004年度

 ◇本年度事業=道路改良舗装工事

 【県道下檜沢上小瀬線整備】

 ◇全体計画=延長3700m、幅員11m、総事業費51億円

 ◇事業着手=2001年度

 ◇本年度事業=旧橋撤去工事

 【都市計画道路平野杉本線整備】

 ◇全体計画=延長576m、幅員12~25m、総事業費19億円

 ◇事業着手=1998年度

 ◇本年度事業=道路改良舗装工事、JR協定(橋梁上部工、階段工)

 【中丸川改修】

 ◇全体計画=河道改修延長7600m(本郷川1200m含む)、調節池14・3ha、総事業費112億円

 ◇事業着手=1980年度

 ◇本年度事業=中丸川調節池堤体本体詳細設計、中丸川調節池堤体本体工、掘削・築堤工、樋管詳細設計、用地買収

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