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【特定技能外国人】ベトナムからの受け入れへ調整始まる

2019/06/18 本社配信

 4月から特定技能外国人の受け入れが始まったことを受け、国土交通省は建設分野の主要な送り出し国となるベトナムを対象とした教育訓練や試験関係の調整を開始した。7日には土地・建設産業局の鈴木英二郎大臣官房審議官とベトナム国建設省国際協力局のファム・カイン・トアン局長が現地で会談し、建設技能人材機構(JAC)と連携して教育訓練を行う現地訓練校として5校の紹介を受けた。24日からは国交省とJAC、本年度受け入れ対象職種の関係団体が現地へ行き、ハノイとホーチミンにある5校を直接訪問し、職業訓練の内容や訓練校の意向などを踏まえつつ、業務提携に向けた調整を行う予定だ。

 ベトナム人に対して教育訓練を行うに当たり、日本語教育や技能教育プログラムの内容、教育の実施体制、費用負担の在り方などについては引き続き国交省と建設省、JACと各訓練校が話し合いながら調整を進めることで合意している。

 特定技能外国人の受け入れでは、技能実習修了者以外は技能試験および日本語試験に合格することが新たな在留資格となる。特定技能外国人を送り出す国では、JACと訓練校との業務提携から訓練生の募集、日本語教育(日常会話)、日本語教育(N4レベル)、日本式施工に関する技能教育(学科・実技)、ビジネスマナー教育(あいさつ、朝礼など)を行い、日本語試験と技能試験を実施。合格者を受け入れる流れになる。その後に受け入れ機関が報酬予定額等を明記した計画を作成、国土交通大臣の認定を受け、入国審査を経て「特定技能1号」の資格を得る。

 また日本の企業が独自に人材募集や日本語・技能訓練等を実施し、日本語試験と技能試験のみ現地で実施する場合もある。

 国交省では本年度にフィリピンでも同様の試験を行うことにしている。

 なお本年度の受け入れ対象技能は、▽型枠施工▽左官▽コンクリート圧送▽トンネル推進工▽建設機械施工▽土工▽屋根ふき▽電気通信▽鉄筋施工▽鉄筋継手▽内装仕上―の11職種となる。


【写真=鈴木審議官(左)とトアン局長(右)が握手】

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