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新潟県三条地域振興局地域整備部

高校生交えて水防工法演習/月の輪作りに挑戦

2019/06/18 新潟建設新聞

 県三条地域振興局地域整備部は10日、県立県央工業高校と合同で水防工法演習を実施した。三条市消防本部が協力し、災害対応力の向上と若者の水防活動への関心を高める目的で行ったもの。建設工学科都市防災コースの2年生16人が、破堤被害の対処法を学んだ。

 三条市月岡の五十嵐川遊水地には県建設業協会三条支部、三条市建設業協会青年部の会員を含む60人の参加者が集合。最初に県三条地域整備部の諏佐夏夫部長が「本日は月の輪工を経験してもらって評価して欲しい。命を守る使命を感じ、将来は水防団に参加してもらいたい」と生徒を激励した。

 遊水地の役割と工法の手順について説明を受けた参加者は7班に分かれ、4カ所の土のう作成場に分散。協会が提供した4tダンプ2杯分の砂で土のう袋を作り、一輪車で運搬する作業に取り組んだ。

 生徒の様子を見守っていた消防本部は「一生懸命テキパキとやっている」と評価。「県からの打診で協力した。来年も要請があれば応じたい」と述べた。

 県の職員も「ネコ(一輪車)の扱いなどが手馴れていて上手。予定時間よりも早く進んでいる」と目を細めた。

 数十分後には土のうの山が月の輪型を現し、会員らがシートやパイプを設置して最後の仕上げを行った。

 県が同校生徒を交えての演習は昨年に続く2回目。2018年度はロープワークと土のう作成を行った。

 県の韮沢職員は「ことしは目に見えてよりイメージできるものにしたいと思い、月の輪工にした」と語り「一歩進んだ」と加えた。

 来年の実施については、アンケートの結果を踏まえて判断したいとしている。


【写真=協力して土のうを積み上げた】

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