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企画提案の募集開始/千葉市 乳牛育成牧場跡整備/グリーンツーリズム集客核に

2019/07/02 日刊建設タイムズ

 千葉市農政部農業生産振興課(千葉市農政センター)は1日、若葉区にある乳牛育成牧場跡地整備事業の企画提案(プロポーザル)募集を開始した。同牧場を来年3月末で廃止するのに伴い、その跡地をグリーンツーリズムの集客の核となる施設とするため、民間活力を導入して再整備する。今月12日にプレエントリー、8月20日に企画提案書の受付を締め切り、同29日の審査会(プレゼンテーション)を経て9月11日に計画の認定を通知するとともに、同月末に基本協定を締結する。その後、2020年度に既存施設の解体工事や新たな施設の整備を行い、整備後、速やかに供用を開始する。

 乳牛育成牧場(若葉区富田町983-1)は、酪農家から子牛を一時的に預かり、乳牛に育成するための施設。規模は10ha程度(公募面積約6ha、現在実測中)で、跡地整備事業に必要な基礎インフラ(井戸設備のろ過装置、滅菌器、既存施設の解体除却等)の整備に対しては市が本年度の補正で補助を行うほか、牧場跡地に整備する施設や商品開発等の費用の一部を市が負担するという提案も可。

 参加資格要件は、市内陸部における観光拠点として牧場跡地の整備を行い、施設を安全に管理し、市内外からの観光誘客を行うことが可能な企画力及び経営能力を有する民間事業者であること。本社が国内にある民間事業者、またはそのグループであること。過去10年間に観光事業及び酪農事業の実績を有すること等。

 再整備にあたっては、土地を事業者へ貸し付け、市と協議の上、事業用定期借地権を設定する。

 また、整備する施設の条件は、グリーンツーリズムを推進するにあたり市内陸部の集客の核となる施設。子牛の預託事業を事業者が主体となって継続できる施設(預託期間18か月以内、預託料金1頭30万円)。市内農産物を活用した地産地消や、酪農の理解醸成を図るための事業実施など地域の酪農を含む農業振興に寄与できる施設。

 事業者は自らの費用負担で施設を整備し、維持・管理及び運営を行う。整備した施設の所有権は事業者に帰属し、市は原則として買収等は行わない。事業の契約期間が満了した際には、事業者の責任及び費用負担で施設を解体撤去する。

 また、既存の施設は原則すべての施設を事業者が解体撤去するものとし、市が合理的と認める範囲において費用を負担する。その負担額の算定にあたっては、事業者が撤去範囲や積算根拠がわかる見積、設計図書等を市に提出。それに基づいて市は、市が直接行った場合に算出される額と実際に整備に要した費用を比較し、低い方を交付限度額とする。既存の施設を解体せず引き続き利用する場合は、市と協議する。

 水源確保のための井戸の設置、ろ過装置・滅菌器の設置についても、市が合理的と認める範囲で負担。それについても、市が直接行った場合に算出される額と実際に整備した費用を比較検討し、低い方を交付限度額とする。

事業実施区域(乳牛育成牧場跡地)

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