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群馬県前橋市

前橋市が20年度早々に新議会棟発注

2019/09/27 群馬建設新聞

前橋市の新議会棟整備工事について、当初計画した年度内から2020年度早々の一般競争公告へと軌道修正した。建築・機械・電気の3分離発注が濃厚。9月ごろ着工し、22年夏に竣工するスケジュールを描く。議会機能などを移転した後に現議会棟の解体を行う。建設地は現議会棟の南側、基礎免震工法を採用したPCaPC造7階建て、延べ床面積7132・34㎡の施設規模。本庁舎とは既存接続通路をL字型に改修してつなげる。

福島建築設計事務所(前橋市)が実施設計に取り組んでおり、11月までにまとめる。設計完了後は埋蔵文化財調査に着手し、年明け2月までに終わらせる予定。20年度当初予算で工事費を確保し、5~6月ごろに建築工事の一般競争入札を公告する運び。8月までに仮契約を結び、9月定例議会で承認を求める。設備工事は調整中。工事費は現議会棟の解体を含めて39~45億円。

前橋のランドマークとしての求心力と象徴性を高めるために、メインエントランス上部にれんが透かし積みを施す。外観は本庁舎のデザインを踏襲し、石貼PCウォールやアルミカーテンウォールで仕上げる。屋上には市章を模したリングを設置する計画。

1~3階の低層部には行政機能を配置。1階は生活課執務室や監査委員会事務局など。2階に行政政策課執務室と会議室・研修室、機械室。3階が災害対策本部事務局や防災危機管理課などで構成。激甚化・局地化する災害への対応スペースとして使用する。各階の南側に男女更衣室や給湯室を設ける。

4~5階は議会の事務機能を配置する。4階を議会事務局や議員図書室、議会運営委員会室など、5階に議員控え室や応接室。4階北側で既存接続通路とつなげ、本庁舎3階に連絡する。

議場は6~7階の吹抜構造で6階に議場、傍観席は7階。内装は可能なかぎり木質化を図り、品位ある空間づくりに努める。壁面には前橋地域産の木ルーバーを用いる。委員会室は両階に設置。7階の傍聴席は記者席・車椅子席を含め77席を確保。また一角には親子席と授乳室を備え、全ての人に開かれた議場を目指す。

全階共通して、建物北側に男女トイレ・多目的トイレを設ける。エレベーターは北側に15人乗り、南側の11人乗り、階段も南北2カ所に備える。

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